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2005年6月

2005年6月30日 (木)

キーワードは『早』『軽』『鮮』

ヒト、モノ、カネの経営資源を有効活用している小売業に共通するキーワードは『早』『軽』『鮮』と言われています。

ここでは、このキーワードを実践している企業を3社、紹介します

『軽』(投資は身軽)

ユナイテッドアローズ(セレクトショップ)

出店する店舗数の上限を社内外に公表し、むやみな多店舗化を防ぐ

商品数を見直すことで、総資産の1/3を占める商品在庫を絞り、増収増益と在庫抑制の両立を目指す

『早』(早い収穫)

大黒天物産(スーパー「ラ・ムー」「ディオ」を運営)

4年という投資回収の早さが低価格路線のスーパー運営を支える

売上高に占める賃料割合が一定水準を超える立地には店を出さない方針を守り続けている

『鮮』(売り場新鮮)

デリカ(若い女性に人気のブランドショップを運営)

商品は最短で数日、最長でも2週間で入れ替える

鮮度を保つスピードを最優先する

2005629日 日経MJより)

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2005年6月29日 (水)

マリーンズ 集客好調の秘密は「試合依存体質からの脱却」にあり

千葉ロッテマリーンズは、試合というコンテンツだけでは限界があるので、球場内外で楽しめる仕掛けを作り、敷地内の滞留時間を長引かせる工夫をしています。その工夫の一例を以下に紹介します。

駅のマリーンズ化

JR海浜幕張駅の発車ベルをマリーンズ応援歌にしたり、駅内のモニターでイベント情報を流し、球場最寄り駅であることを認知してもらう

大リーグのボールパークのような雰囲気に

球場周辺に様々な屋台を出店し、試合前後は若手ミュージシャンのライブを行う。選手が飛び入りして応援歌を歌うこともあり、好評を博している

幕張メッセとともに地域を盛り上げる

幕張メッセでイベントがあるとブースをメッセに出店して、チケットを販売する

また、球場のビジョンで幕張メッセでのイベントの告知

今後の新しい戦略

ビールを半額の300円として、球場全体をビアガーデンにする360度ビアスタジアム作戦を企画している

2005615日 日経産業新聞より)

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2005年6月28日 (火)

ネットショップの悩み 解決方法

商品の特色を印象づけるにはどうしたら良いか?がネットショップ経営者の悩みですが、独創的な工夫でクリアした例を二つ紹介します

驚きを与えて成功した例

 釜圧(かましょう)『バケツブリン』

 バケツ一杯のプリンを食べてみたいという社員の呟きを商品化した

特注で成功した例

 オーダーメイドルーム『播州ハムほりほり支店』

 肉の種類、塩加減など好みを聞き、オリジナルのハムを作る

2005613日 日本経済新聞より)

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2005年6月27日 (月)

紳士服専門店、女性客を狙う

紳士服のアオキは、昨年9月から全店で、29,00038,000円という割安の女性向けパターン(セミ)オーダースーツの売り場を設置しました。(既製服は在庫増につながるので扱わず)この試みは、紳士服の単価が下落傾向にあるなかで、女性という新規顧客の開拓をすることで、売上げに歯止めをかけるのが狙いです。

また、青山商事でも、2001年から一部店舗では、女性用既成スーツを扱っており、売上は年々伸びていています(前年の23倍売れています)

2005622日ビジネスアイより)

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2005年6月26日 (日)

スターウォーズのウィークポイントを潰せ!

20世紀フォックス社のPR戦略は「大胆で驚くような宣伝を打つよりは、自らの欠点や弱みを見つけ出し、克服することに力点を置くこと」だそうです。

というわけで、話題の映画『SWエピソード3』の宣伝に当たり浮かび上がったウィークポイントは女子小学生と女子中学生。この層における認知度の低さをどう上げていくか?がポイントになりました。

そこで打った手は、ファッション誌に特集広告を出すこと、全国小学校に掲示される写真ニュースに広告を出すことでした。この広告戦略が最良かどうか?は疑問がありますが(個人的には、女子小学生が興味を持つ映画ではないと思うのですが…)、この発想方法はさすがですね。

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2005年6月25日 (土)

シニア男性、料理がんばる

料理教室で60歳以上の男性市場が急拡大しているそうです。

仕事の引退後の楽しみや仲間作りの機会としての他、妻が病気になった場合など老後への備えも増加の理由と言われています。こうした流れに対して、教室側も頭のトレーニングを兼ねた内容を組み込むなど受講者の取り組みに力を入れています。

また、自宅でも料理を楽しむためにキッチン用品売り場を訪れる高齢男性客も増加しており、男性料理市場はまだまだ拡大が期待されます。2005616日 日経より)

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2005年6月24日 (金)

2005年下期ヒット予想は「階層格差消費」

2005年は、後世「階層格差消費」という大きなトレンドが顕在化した年として記憶されるかもしれません。特にこの下期は、レクサスの登場などもあり、一層この流れがくっきりと見える可能性が高いと思われます。以下に、この流れを3つの階層?に分けて予想してみます。

ファースト・クラス(中流からの脱却)

レクサス ~ トヨタ自動車の超高級車ブランドが満を侍して登場

高級会員制ホテル「東京ベイコート倶楽部」 ~ キーワードは全室スイート

ビジネス・クラス(心のゆとりに向かう)

つくばスタイル ~ 常磐新線開通を機に注目を集める筑波で自然と調和する生活を送る

星の王子さま ~ 日本での著作権が切れ、出版や演劇での露出が多くなると期待される

エコノミー・クラス(100円と無料がいい!)

ストア100を初めとする低価格生鮮スーパーが増える

デシタル系では無料がキーワード ~ GyaO、MSNビデオ、タダパソ、スカイプ

2005622日 日経MJより)

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2005年6月23日 (木)

2005年上期ヒット商品番付(行司:日経MJ)

横 綱  東 富裕層向けサービス(資産保全からレジャーまでのお

                   金持ち限定の商品・サービス)

横 綱  西 生鮮100円コンビニ(ローソンなどが参入し、節約志向

                   の消費者をすくい取る)

大 関  東 愛知万博       西 ロハス

関 脇  東 iPodシャッフル  西 超立体マスク

小 結  東 楽天イーグルス    西 シュレッダー

前 頭(抜粋)

第3のビール PSP エアウェイブ 宮里藍グッズ 立ち飲みバー 東京パン屋ストリート スープカレー ジンギスカン NANA さおだけ屋はなぜ潰れないか? ごくせん スカイプ GABA

横綱に座ったのは、対極的なお金の使い方である「富裕層向けサービス」と「生鮮100円コンビニ」で、消費者の生活スタイルの多様化を感じさせる番付となりました。

私が個人的にヒット商品番付を作るとすると、横綱は文句なしで「ブログ」です。そして、大関が「愛・地球博」と「プロ野球交流戦」というところでしょうか…

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2005年6月22日 (水)

飲食業に必要なモノは何?

カプリチョーザやハードロックカフェを運営するWDIの清水謙社長は「飲食業に必要なモノは、お客さんが作る流行っている空気である。それはアメリカで言うところのBuzz、要するにワイワイガヤガヤした元気な雰囲気のことで、これが作れればレストランは成功なのです」と語っています。(2005612日 ビジネスアイより)

しかし、この“流行っている空気”を作り出すというのが一番難しいのです。ただ単に料理や接客のレベルの高いだけでは実現できません。そのお店、その地域に合った“流行っている空気”を見つけ出す必要があるわけですから…

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2005年6月21日 (火)

6月の景気『弱さ脱する動き』

政府は6月の月例経済報告で景気の基調判断を発表しました。

それによると景気の基調判断を、5月の『一部に弱い動きが続くものの緩やかに回復している』から、6月は『弱さを脱する動きが見られ、緩やかに回復している』に引き上げました。(2005616日 日経より)

しかし、どうでしょうか?

経営者の方々が「6月は先月と比べて良くなったなぁ~」という実感を持っているようには私は思えないのですが…

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2005年6月20日 (月)

「名物は何ですか?」の真の意味

「ここの名物は何ですか?」と聞かれて、お店の人が「すべて名物です」と答えると、お客さんの表情が曇ります。

これはつまり「ここの名物は何?」という言葉は「あなたが私にすすめたいモノは何ですか?」ということを意味しているからなのです。

ですから、「ここの名物は何?」と聞かれたら、迷わずに何かを推奨しましょう

お客さんはきっとその言葉を待っているはずです

2005615日 日経MJより)

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2005年6月19日 (日)

コラボ戦略、そろそろ潮時では?

サンクスで、中華の鉄人の陳健一氏監修のチャーハン(460円)やマーボー丼(530円)などが発売されています。一通り食べてみての感想は、美味しいけれども、大騒ぎするほどではないという感じでした。

“超一流料理人の監修“と銘打った弁当や総菜が、デパ地下やコンビニでよく売られていますが、定番商品との味の差はそれほど感じられないのが現状です。にもかかわらず値段は割高なわけで、消費者の立場からすると、お値打ち商品とは言い切れなくなっています。

また、料理人の立場としても、お金は入ってきますが、店舗で提供している料理より質の低いモノを売るのは長期的に見て懸命な戦略とは思えません。そんなわけで、コラボ商品も方針の見直しが必要になってきたと私は思います。

ムリしてコラボ商品を開発するよりも、中長期な視野に立って、自然環境に徹底的に配慮した弁当や総菜を作ってほうがいいのではないでしょうか?

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2005年6月18日 (土)

英国進出、さて勝算はいかに…

子供服の大手“ナルミヤ”は、2006年から多彩な色使いでかわいらしさと大人らしさを併せ持つブランドを活かした商品をイギリスで販売します。

イギリスには(富裕層の観光客が多いのに)子供服に特化したブランドがなく需要が見込まれること、少子化による国内市場の縮小に伴い海外市場を開拓する必要があることが、英国進出の理由だそうです。(2005610日 日経産業新聞より)

しかし、Tシャツ6500円、ワンピース1万円という一般の子供服より高い34割高い価格帯の商品がヨーロッパで受け容れられるか?疑問に思います。ユニクロの英国進出の際にも感じたのですが、事前のリサーチって十分にやっているのでしょうか? 何となく「国内が頭打ちだから海外で!」という雰囲気のような気がしてなりません。

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2005年6月17日 (金)

中古車は宝の山

今、格安中古車市場に活気があるそうですが、この市場を支えているのは、中古部品の輸出市場であり、パイプ役である外国人バイヤーです。

外国人バイヤーは、事故車やバラバラになった部品を安く買い、部品として輸出します。部品販売は粗利益が高く、コンテナ1個で100万円の儲けがある(あるバイヤーは月にこれを4個輸出します)と言います。となると、粗利益を少しでも上げるコツは、コンテナにどれだけ多くの部品を詰め込めるか?にかかってきます。まるで野菜をカットするようにクルマを切って車1台分のスペースに10台分の部品を詰め込み、利幅を少しでも多くしていきます。アジアや中東では、部品を売るだけでも立派なビジネスになりますが、カスタマイズを手がけることでさらなる競争力を持つことができます。最近の利幅下落の動きにあっても、豊富な部品を使い、右ハンドル車を左ハンドル車に改造するなどで利幅を確実に確保しています。(テレビ東京『ガイアの夜明け』より)

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2005年6月16日 (木)

キット食品

ほぼ調理済で、一人前一袋に包装されている「キット食品」に、コンビニとスーパーが注目しています。

am/pm

カット野菜、精肉、調味料の一人前が一つの袋に詰まっており、5分調理するだけで本格的な料理が楽しめる『プレイメイト』というキット食品を発売しています(生姜焼きなど98品目)

東急ストア

回鍋肉などのキット食品を10品目発売しており、半期ごとに売上が2桁伸びている人気商品になっています。

今後、キット食品は伸びると予想されますが、その理由は、年齢に関係なく受け容れられる土壌が揃っているからです。簡単に調理する食材への抵抗感が少なくなっている若者には、“手軽さ”が、余った食材を捨てるのは勿体ないという意識を強く持つ中高年齢層には、“環境や社会への優しさ”が評価されているわけです。

2005612日 日経MJ)

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2005年6月15日 (水)

お客さんの嗜好を商品に反映させる

山梨県のスーパー『オギノ』は高齢化マーケットに対応するため、買い物をし易い売り場を目指しています。

その姿勢を反映する商品が、手頃な量と値段設定が人気の「98円サラダセット」です。このサラダセットがヒットした理由は、手間がかかることと食材が余ることは嫌だが、出来合いの総菜には抵抗のある高齢者の嗜好を考えて、ドレッシングを別売りとして完成品の一歩手前で販売したことです。

このような詳細な顧客の好みが分かるのは、オギノ独自のデータ分析システムによるところが大きいと言えます。85%の顧客が利用するという特典付きポイントカードからの莫大なデータを分析する能力を徹底した社員教育で磨いているノウハウは他を寄せ付けません。

2005612日 日経MJ)

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2005年6月14日 (火)

削るMD

田舎の南仏をテーマにしたMD(商品計画)が特徴的な生活服飾雑貨の「スタジオクリップ」は商品の9割を自社開発で揃えた直営店(坪売上高が洋服20万、雑貨12万円)を全国の大型SC内に展開し、“贅沢はできない素材の質や心地よさは譲りたくない”という若い主婦の圧倒的支持を受けています。

天然の世界感を表現するため、あえて色を白、ベージュ、ブラウンなど数種に絞り、そして自然な色使い、天然により近い素材感や手触り感を徹底的に作り上げることに力を注いでいます。色が少ないため、商品数は少なく感じますが、これがスタジオクリップの強さの秘訣「削るMD」なのです

200566日 日経MJより)

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2005年6月13日 (月)

スープ・カレーにブームの兆し

『スープ・カレー』は、辛さがストレートに伝わるサラサラのスープと大ぶりの具が特徴の1970年代に札幌で生まれたカレーですが、最近あちらこちらで商品化され、ブームの兆しが感じられます。

牛丼チェーンの松屋が定番メニューに取り上げたり、ハウス食品がレトルトパックを発売したりと、注目度が果然上がってきています。

しかし、価格が高めであること、ご利益(食べるとダイエット効果があるなど…)が消費者に伝わり難いというハンデもあり、商品戦略としては、ジンギスカンのほうが面白いという声もあります。

そのため、このヒットを定番化させていくには、消費者を飽きさせないマーケッティングがポイントとなりそうです。

2005611日 日経MJより)

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2005年6月12日 (日)

立ち飲み屋の次はジンギスカン?

東京都内では、立ち飲み屋と並んで、ジンギスカン専門店が増えています。ブームの火付け役と言われる中目黒の『くろひつじ』は60席(132㎡)で月商2000万円を稼ぐ人気店です。WDIと提携して下北沢に第2号店をオープンさせ、今後3年間で50店舗、売上50億円を目指すそうです。

お洒落な内装の店内で、栄養価たっぷりの鉄鍋料理を食べるというスタイルが若者に大流行したことが、ジンギスカン専門店の躍進の理由のようですが、これが幅広い年齢まで広げられるか?が、これからの課題でしょう。

2005612日 ビジネスアイより)

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2005年6月11日 (土)

全国みそ汁地図

何気なく口にする伝統の食事は記録され難い傾向があります。

みそ汁も地域によって味噌や具にかなりの差がある食事です。そこで、どれくらい違うか?を紹介してみます。

使う味噌は?

 麦みそ 九州と中四国(瀬戸内海側)

 豆みそ 中京地区

 米みそ それ以外

ニラを入れるか否か

 ほぼ入れる地域 東日本

 20%程度の地域 近畿・中部

昨夜の余った天ぷらを入れる県とその割合

 愛知57% 長野55% 三重53% 岐阜47% 山梨41

 中部から甲信越にかけて「みそ汁に天ぷら地帯」が広がっている

2005610日 日経MJより)

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2005年6月10日 (金)

24時間営業 分岐点へ

大量出店のため、郊外では採算のあわない店が出てきたため、コンビニを中心に大手流通業者の間で24時間営業の見直し機運が高まっています。

コンビニやスーパーの一部では、競合店との競争をにらみ24時間を続けるか?それとも効率を重視して深夜は店を閉めるか?という選択の検証が始まっています。こういった見直しは、深夜営業が成り立つだけの肥沃な商圏がそれほど残されていないことを示していると言えそうです。

ローソン~全国一律24時間営業体制の見直しに着手

「地方都市では本当に必要なのか?」「店舗の2割程度は深夜営業が不要なのでは?」といった全店舗24時間営業体制への疑問を検証し始めました

セブンイレブン~24時間営業が社会的役割という立場

深夜営業を止めることは顧客の期待に背くことを強調し、24時間営業を堅持する方針です

サークルKサンクス~24時間は柱である

成立しない商圏にはそもそも出店しないという考え方です

また、納入や清掃を深夜に行うので、店を閉めても仕事量はさほど変わらぬことから、24時間営業を見直す予定はないようです。

200568日 日経MJより)

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2005年6月 9日 (木)

耳をケガした猫の貯金箱

ある店で陶器製のネコの貯金箱の一つの耳が欠けてしまいました。

本来なら捨てるべきものだが、店頭に出し、こんなPOP広告を張りました。

『私はネコです。3月3日のひな祭りの日に交通事故に会いました。右の耳を少し怪我しましたが、おかげさまで元気になりました。こんな私ですが、かわいがってくれる飼い主さんを探しています』

すると、50代のご婦人が「この貯金箱を下さい」と言ってきました。店主が「これは不良品ですよ」と言うと、お客さんは「この耳が破損した貯金箱が欲しいのです」と言って買っていきました。この事例は、傷モノ・不良品であっても、必ずしも商品としての価値がなくなるわけではないことを表しています。POPで新たな命を吹き込めば、そのメッセージに共感して買ってくれるお客様もいるのです。

200568日 日経MJより)

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2005年6月 8日 (水)

受注販売システム

出版社の「トランスビュー」は『14歳からの哲学~考えるための教科書』が23万部の大ヒットとなりましたが、その秘密は、企画力と独自の流通システムにありました。

このうち、独自の流通システムとは「受注販売システム」のことで、取次店を通さずに注文を受けるシステム(取次ぎ飛ばし)です。

このシステムのメリットを挙げてみます

取次ぎを通した場合の返品率3540%が4%に激減した

返本という余分な在庫を持たずに済み、注文を受けた分だけ販売できる

書店の粗利益が上がった

取次ぎを通すと20%だったが、受注販売だと取次ぎを通さないので30%になる

迅速なタイアップもできる

テレビ番組の放映直前に、「Nステで大きく紹介されます、注文はいかがですか?」と書いた注文書を1000店にFAXし、売上を増やした。しかし、取次ぎを通していたらこれだけ迅速な販促はできない

2005528日 ビジネスアイより)

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2005年6月 7日 (火)

飲食店はヒトありき

名古屋を代表する元気な外食経営者であるジェイプロジェクトの新田治郎氏は「飲食店はヒトありきなので、極端に言えば、コンセプトや戦略はどうでも良く、経営者としてはスタッフをその気にさせ、成長する場を提供することが使命だと思います」と語っています。

新田氏によると、繁盛店を維持する一つのポイントは、店とヒトを人体の血液のようにどう循環させるか?にかかっているそうです。そこで、ジェイプロジェクトでは(同じ場所では人は成長しないので)単年度ごとに店長を異動させ、人と店の新陳代謝を図っています。

また、人材育成をモットーとし、ヘッドハウンティングをせずに新卒採用で若い人材を育てています、その結果、現在正社員は5割となり、安定したサービスを提供して店の質を保つことが可能となっています。

2005529日 フジサンケイビシネスアイ)

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2005年6月 6日 (月)

『愛・地球博』 ゴミ完全分別への挑戦!

gomi2   愛・地球博に行くと、ゴミ箱がたくさんあるのに驚きます。

その種類はなんと9つ!ゴミ箱がまるでドラムセットのように見えます。

当然のように地球博を訪れた人は、下記の区分に応じてゴミを捨て分けなくてはなりません。

1 ペットボトル

2 紙コップ・紙パック

3 新聞雑誌パンフレット

4 わりばし

5 プラスチック類

6 生ゴミ

7 可燃ゴミ

8 不燃ごみ

9 飲み残し水

う~ん、これだけ種類があると混乱しちゃいます。ゴミを捨てるのも“一仕事”という感じです。

ボランティアの人がゴミ箱を回って、正しく分別されているかを確認していましたが、ハタで見ていても大変な作業みたいでした。

でも、リサイクル社会が達成できるか?はこのゴミの分別が正しくできるかにかかっています。地球博はその壮大な実験現場とも言えそうです。

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2005年6月 5日 (日)

運送会社の開業 なぜ相次ぐ

運送業者は、この10年で約4割増加し、新規参入は年間約2000社もあります。

その理由としては、規制緩和と小売業者の物流部門改革があると言われています。

規制緩和

1990年の規制緩和と事業資金の調達が容易になったことで事業が始めやすくなりました

小売業者の物流部門改革

問屋が関与するのは物流センターに運ぶまでとされ、その後の作業(商品の仕分けや在庫管理、運送等)は大手運送会社が任されるようになりました。その結果扱う貨物量が増え、末端の運送会社に対する需要も増えたというわけです。

1980年代のアメリカと似ている

現在の日本の運送会社の現状は、1980年代のアメリカにおける急激な増加に似ていると言われています。ということは、日本の今後を予測する上で、現在のアメリカを知ることが一つのヒントとなりそうです

2005529日 日本経済新聞より)

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2005年6月 4日 (土)

セルフスタンドで人手をかけて売上を増やす

コスモ石油販売は「人手をかけたセルフスタンド」という逆転の発想で収益を拡大しています。

そのポイントは、従業員と顧客との対話から生まれる非ガソリンビジネス(洗車・車検・オイル交換)をいかに伸ばすか?です。

従業員は給油作業はしませんが、必ず顧客に「無料ですからタイヤの空気圧を見ておきましょう」と声をかけ、これをキッカケとして洗車等を勧めます。その結果、1リットルあたり15円弱 (全国平均は5円) の粗利益を確保しています。

通常のスタンドの2.5倍という客数を収益拡大のチャンスと捉え、「ホテルのコンシェルジェのような店員をおけばガソリン以外のサービスを拡大できるはず」という戦略が成功したわけです。

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2005年6月 3日 (金)

コラボTシャツ増加中

飲食品、薬品、自動車…衣料とは関係ない企業や商品のロゴを使うTシャツが増加しています。

ユニクロは2003年から企業の各ロゴを新進クリエーターがアレンジしてユニークなデザインに仕上げ、従来にない斬新で新鮮な雰囲気のTシャツを作っています。ロゴ提供先の企業や店にも広告効果が見込めることから、三陽商会がミネラルウォーター「ボルビック」のロゴを使ったTシャツを発売するなど急拡大が続いています。

2005530日 日経MJより)

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2005年6月 2日 (木)

ロハス層 日本では3割弱

環境コンサルタントの『イースクエア』の調べで、日本のロハス層は成人の3割近くを占め、うち21%が世帯収入900万円以上であることが分かりました。NMI社が行った調査によるとアメリカのロハス層は23%でした。つまり日本のロハス構成比はアメリカを上回っており、市場としての成長の余地が大きいと言えます。

ロハス層の商品を購入する際のポイントは、環境に優しい、ブランドイメージが高いということでした。

4割以上が環境にやさしい商品であれば価格が20%高くても買うと答え、6割以上がブランドイメージを商品選択基準の一つと考えていると答えています。

また、ロハス層は情報収集意欲も高く、店頭以外の信頼している情報源としては、新聞記事が35.7%、知人の話32.0%、メーカーのHPが25.2%となりました。

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2005年6月 1日 (水)

100円コンビニを比較する

ショップ99は、青果店が減り、住宅街にできた生鮮品の空白地帯に注目し、単一価格を武器に100円コンビニのシェアを拡大してきました。これに対し、既存のコンビニが拡大基調の新市場に参入してきたのがストア100です。

ストア100  

品目 3500(うち生鮮食料品が80

価格 100400円(税抜)

目標 日販50万円 客単価700円 

粗利益 25%(生鮮食料品は20%)

営業時間 7時から23時まで 

目標店舗数 3年後に7001000店舗 

出店形式 FC

キャッチフレーズは『売れ切れ御免』で、“欠品は悪”とするコンビニとは一線を画す

先行者利益を得るためにスピード出店をし、2年で勝負をつける戦略

SHOP99 

品目 4000 (うち生鮮食料品が150

価格 原則99円(税抜)目標 日販58万円 客単価500600

粗利益 27%(青果は20%弱)

営業時間 24時間 

目標店舗数 2010年に3000店舗

出店形式 直営中心

食品スーパーから出発したので、生鮮品の扱いには一日の長があると自負している

ローソンがノウハウを構築する前に生鮮品以外のPBをどれだけ拡充できるか?が勝負

2005530日 日経MJより)

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