耳をケガした猫の貯金箱
ある店で陶器製のネコの貯金箱の一つの耳が欠けてしまいました。
本来なら捨てるべきものだが、店頭に出し、こんなPOP広告を張りました。
『私はネコです。3月3日のひな祭りの日に交通事故に会いました。右の耳を少し怪我しましたが、おかげさまで元気になりました。こんな私ですが、かわいがってくれる飼い主さんを探しています』
すると、50代のご婦人が「この貯金箱を下さい」と言ってきました。店主が「これは不良品ですよ」と言うと、お客さんは「この耳が破損した貯金箱が欲しいのです」と言って買っていきました。この事例は、傷モノ・不良品であっても、必ずしも商品としての価値がなくなるわけではないことを表しています。POPで新たな命を吹き込めば、そのメッセージに共感して買ってくれるお客様もいるのです。
(2005年6月8日 日経MJより)
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