クレームこそ宝の山だ!
日本電産の永守重信会長は「クレームこそ宝の山だ!」と言い切ります。
日本電産の営業マンは、品質や納期などすべてについて責任を持ちます。納期が遅れてクレームがきたら、担当の営業マンは得意先に出向いて報告とお詫びをするのは勿論のこと、工場へ飛んで言って生産を手伝います。そして、届かない部品があるならば仕入先まで出向いて、場合によっては自分でその部品を工場に運び入れるのです。こうした誠実な対応を繰り返すことで、営業マンや会社への信用がますます高まってきます。
だから、日本電産の営業マンは、不良品が出ても困りません。むしろクレームで呼びだされば、普段より頻繁に得意先を訪問でき、自分や商品を売り込む機会もそれだけ増えると考えるのです。実際、ある営業マンが大きなトラブルを起した後で「今回のトラブルは完璧に解決しますから、次の注文を早く下さい。そうしないと製図が間に合いません」と言って、かえって取引先に感心された(呆れたそうですが…)という逸話もあるぐらいです。
営業とは商品よりも先に人間を買ってもらう…と考えれば、クレームに対する見方も変わってくるわけです。
(参考資料:プレジデント2005 10.3号)
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