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2005年11月

2005年11月30日 (水)

利用明細書をマーケティング・ツールにする

最近、クレジットカード会社は、利用明細書を顧客一人ひとりに合わせる『ワン・ツー・ワン戦略』を取っています。これは、顧客ニーズに合った買い物情報などを提供することで顧客満足度を上げ、一人当たりで2.6枚保有しているカードのメインカードになることを目指しています。

例えば、ブティックの利用が多い20代のOLの明細書には都内のブランドのセール情報を、週末にゴルフ場に通う50代の男性の明細書にはゴルフ場の優待情報を…といった感じに加工した利用明細書が利用者に届くわけです。

また、UFJニコスのように従来の二色刷りの文字中心の明細書をA3判両面フルカラーに替え、ビジュアルに訴える手法を取っているところもあります。

この明細書の強みは、他の封書とは異なり「封を切らずにゴミ箱直行」がないことです。この強みをカード各社がどれだけ活かせるか?が生き残りのカギとなるでしょう。

(参考資料:20051129日 日経産業新聞)

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2005年11月29日 (火)

昭和レトロ 人気の秘密は?

昭和レトロと呼ばれる昭和30年代への郷愁を抱く層は、当時生まれていない30代まで拡大し、その人気ぶりは一段と強まっています。

この傾向は、映画『ALWAYS三丁目の夕日』のヒット、新横浜の『ラーメン博物館』やお台場の『お台場一丁目商店街』の安定した人気ぶりからも分かります。 

昭和レトロの人気の秘密は、現在の商品やサービスに欠けているものや忘れられている評価軸(家族の絆、明日への希望、生きがい…など)を昭和レトロに捜し求めることができるからだと思われます。 

(参考資料:20051123日 日経MJ)

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2005年11月28日 (月)

日本版BOBOSの登場

BOBOSとは、企業経営者なのに、それらしくない振る舞いをする、ラフな服装、環境志向、経営をアート活動や社会活動で語る「反ヤッピー型」の新富裕層とそのフォロワーを言います。

見栄のためのぜいたく品を嫌い、大金を投じてプロ品質の実用品を求めるというのが、BOBOS層の消費の特徴です。アメリカでレクサスが成功したのも、BOBOSに該当する層をターゲットにしたからとも言われています。

昨年から今年にかけてビジネスやマーケッティングの現場で、このBOBOSという言葉を出会う機会が増えたと言われます。

伝統型でもなくヤッピー型でもない第三の富裕消費者である「日本版BOBOS」による新たな市場が見え始めてきたのかもしれません。

詳しいことは、ディビット・ブルックス著の『ボボス』を読んでみて下さい。

(参考資料:日経MJ 1125日の石鍋仁美コラム)

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2005年11月27日 (日)

衝動買いを誘うPOPの極意

ユニークな書店で有名なヴィレッジガードコーポレーションの下北沢店では、店舗スタッフ全員が知恵を絞って作るPOPが、56ヶ月連続前年対比売上増という快進撃を支えています。

そのやり方にフォーマットはありません。強いて言うと、「細かい説明はダメ」、「基本は喋り言葉で」、「販促よりも店のファンを作るつもりで」…という基本ルールがあるだけです。

ひたすら、スタッフが考え抜いて、自分の言葉で売り込むPOPを作っていくだけなのです。

POPを見ただけでお客さんがニヤリとすれば、店と顧客の共犯関係ができる…そんなPOPをヴィレッジガードは目指しています。そんなPOPを作ることで、スタッフのPOP作りのノウハウはどんどん向上していくのです

ちなみに、プロ野球の球界再編時に、『球団買うならこれを買ってください』という台詞で、十数万円のCDプレーヤーを何台も売ったPOPが昨年のベストだったそうです。

(参考資料:20051111日 日経MJ)

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2005年11月26日 (土)

四代目の決意の伝わる手紙

ある呉服屋が、主人の代替わり(三代目の父から四代目の息子へ)にあたり、一通の手紙をお客さんに送りました。

その手紙はA4サイズ(カラー印刷)で、中央に四代目が正装で礼をしている大きな写真と本人の挨拶の言葉、左側には彼の一歳からの生い立ちが写真で綴られ、右側には祖父、父、母、妻の写真とお客さんに向けてのメッセージが載せてあります。

この手紙が秀逸なのは、読むだけで、先代たちが築き上げてきた人間関係を四代目が継承するのが分かること、四代目の成長をお客さんも共有できること、先代たちが息子の代を頼みますとお客さんに語りかけていることです。

こうすることで、人間関係がさらに深まっていくのです。

何代にも渡ってお客さんに支援されるために世代交代の節目をキチンと行うことは、いつの時代になっても大事なのです。

(参考資料:20051123日 日経MJ)

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2005年11月25日 (金)

やってみることの大切さ

昨日のブログで紹介した『サンマの売り方』を人から聞いた別のスーパーの店主さんが、この手法を実際にやってみたところ、大成功を収めました。

つまり大事なことは、「やってみることの大切さ」なのです。

実際にやってみたことが、当人の「経験」と「気付き」になっていきます。

そして、こうした売り場を店内にどんどんと広げていれば、客単価も上がるし、売上も伸びることを実感することができます。

この実感こそがビジネスを力強く、前に進めていくモノなのです。

あっ、これいいな!と思ったら、実際にやってみましょう。

(参考資料:20051116日 日経MJ)

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2005年11月24日 (木)

高い物を買う理由を教える

あるスーパーで、値段の異なるサンマを2種類並べて陳列し、「生サンマの美味しい見分け方」「脂のノリが違う」「焼くと肉汁が垂れ落ちる」というように高いサンマを勧める理由をPOPに大きく書いたところ、70%も売上が伸びたそうです。しかも殆どのお客さんが高いサンマを買っていきました。

「サンマ一尾130円」「サンマ一尾150円」というPOPだと、安い方がよく売れるのに、どうしてでしょうか?

これは「高いモノを買う理由が分からないので、安い品物を買ってしまっている」ということなのです。お客さんは、自分にとって価値ある物を買いたいのだが、どれがどのように価値があるのかが分りません。だからこそ、お店が高い品物を買うべき理由を教えてあげれば良いのです。

こうすることで、「他にオススメはどれ?」「こっちの魚はどう見分けるの?」と自然とお客さんのほうから声がかかってきます。何でも聞けば教えてくれる…ということを認知してもらうことが大事であり、これが脱価格競争への道なのです。

(参考資料:20051116日 日経MJ)

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2005年11月23日 (水)

眺望もホテル並みの病院

太平洋を一望に望めるローケーションにある『亀田総合病院』(千葉県鴨川市)は、広くアジア圏から患者さんを呼ぶことを目指している豪華病院です。

全室がトイレ・シャワー付、ネット接続可の個室で、一流和食店出身の料理人が腕を振るうレストラン(13階)、バー(午後5時以降)、エステとネイルサロン(女性専用階)といった設備も完備しています。さらに病院内で使える電子マネー『カメカ』を発行したり、寿司やステーキなどのルームサービス(病院食の指定のない患者のみ)が受けられたり…とサービスも充実しています。

そしてこの病院の最大の特徴は、「患者にとって一番大切なことは見舞いにきてくれた人である」という考え方に基づき、見舞い客へのもてなしを大事にしていることにあります。見舞い客の宿泊を手配するコンシェルジェを配置したり、病室のソファは見舞い客が宿泊できるベットとしても使えるように配慮しているのです。

しかし、患者の9割は地元住民が占め、アジア圏からの集客という目標には、まだ知名度も実績も足りないのが現状です。

病院の理想形とも言えるこの『亀田総合病院』は、業界で最も期待と不安の目で見られている病院のようです。

(参考資料:20051114日 日経MJ)

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2005年11月22日 (火)

生鮮コンビニVS食品スーパー

小田急線向ヶ丘遊園駅(川崎市)から徒歩3分に位置する生鮮コンビニ『九九プラス』は2001年の開業以来、売上を順調に伸ばしてきました。しかし、今年に入ってから食品スーパーの『ライフ』(2年前にオープン)に客の大半を占める男性客を奪われ、来店数で前年比7%減、売上高で5%減と厳しい状態にあります。

『九九プラス』は、小分けした生鮮品を99円均一で販売するという強みを持っていましたが、今年は食品スーパーが99円を下回る価格で販売し始めため、その優位性が薄れてきました。

99円均一価格と24時間営業の利便性を売リ物にする『九九プラス』に対して、『ライフ』は時間ごとに総菜などの量目や品揃えを変えるタイムマーチャンダイジングに力を入れ、各時間に来店する顧客のニーズに合った品揃えを実現し、夜間の顧客を奪うことに成功しました。

また、レジが常時10台稼動している『ライフ』に対し、2台しか稼動していない『九九プラス』は並ぶことを嫌う男性客に敬遠されているようです。

食品スーパーと生鮮コンビニが今後も各地で激突することは必至だと思われます。向ヶ丘遊園の結果が全国に通用するとは限りませんが、地域事情に合った戦略がさらに重要になってきそうです

(参考資料:20051121日 日経MJ)

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2005年11月21日 (月)

感じのいいガソリンスタンド

「価格が高いスタンド」ということで顧客の流失が高かったガソリンスタンドがありました

3年ほど前から、価格ではなくお客さんとの人間関係を作ることで、定着化を図ろうと考え、声かけや手作り新聞のようなレターを作るなどの色々な取り組みを行いました。

すると、今度は「感じのいいスタンド」という評判になり、口コミでその評判が広がっていきました。

価格の高さが原因の顧客の流失は大幅に減り、業績も堅調になっていきました。

あるお客さんからこう言われたそうです。「ここは高いから寄り付きませんでした。でも、近所の人から感じのいいから行ってご覧と言われて来たら、本当にそうなので、これからも来ますので、よろしくね」 

つまり「どうすれば感じが良いと思われるか?」を考えて行動すれば、実際にお客さんは感じてくれるというわけなのです。

そうすれば、ガソリンのような商材でも価格とは関係なしにお客さんを引き付けることができるのである。

要するに、ビジネスとは実に人間的なものなのです。 

(参考資料:2005112 日経MJ)

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2005年11月20日 (日)

景気はどうか?

ローソンの新浪社長は、最近の景気感についてこう語っています。

気持ちは少しずつ明るくなっているように感じる。

その証拠に、鶏の唐揚やフライドポテトといった利益率の高い店内調理品がかなり売れるようになっている。

サイフの中身は少し暖かくなったが、その紐は依然固いままである。弁当を買いに来たお客さんが一個のガムを余計に買っていくようになればホンモノなのだが、その一品に手が届かないというのが実感である。

今後は、個人の家計が僅かだが上向きつつあることを前提として、値下げばかりに頼る販促を断ち切り、質の向上に重点を置く商品政策が必要だと思う。

(参考資料:2005118日 日本経済新聞)

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2005年11月19日 (土)

価格と地域の関連性

ローソンの新浪社長は、地域による値ごろ感の違いについてこう語っています。

昨年末、税込500円均一の弁当を出したので、スーパーバイザーに価格について尋ねてみた。すると、東京のスーパーバイザーの大半は「値ごろ感がある」と言い評価するのに、近畿のスーパーバイザーは「若干高い」という声が優勢で、北海道のスーパーバイザーは全員が「高い」と言う。彼らの「北海道ではたまにはいいけれど、日常的に500円は払わない」という意見を聞いて驚いた。弁当一つを取っても、各地で価格の感じ方はこれだけ違うのだから、東京で語られる景況感をそのまま地方には当てはめられない。

(参考資料:2005年11月8日 日本経済新聞)

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2005年11月18日 (金)

スーパーセンターVS食品スーパー・HC

佐賀県東与賀町にイオンがスーパーセンターSuCをオープンして半年が経ちました。

衣食住15万品目を揃える巨艦店の出現は周辺の食品スーパーとホームセンター(HC)に大打撃を与えています。SuCから1キロほどに位置するHCのナフコ南佐賀店は、4月以降は客数が2割減り、日用品部門の売上は3割も落ち込んでいます。対抗策として日用品の値下げを試みましたが、SuC優位は揺るぎません。 

では、なぜSuCが抜群の集客力を維持できるのかというと、価格の見直し、新しい商品の投入などの細かい見直しを矢継ぎ早に行っているからなのです。こんなSuCにも弱点はあります。それは日曜大工部門(DIY)が弱いことです。これとは反対に、ナフコはまとめ買いをするプロ客の支持を受け、DIYは好調です。 

イオン九州はSuCを北部を中心に2010年まで20店を計画しているため、今後SuCとナフコが九州の各地で競合するのは避けられないと見られます。業態を越えた戦いは今まさに始まったばかりなのです。 

(参考資料:20051114日 日経MJ)

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2005年11月17日 (木)

ボジョレ・ヌーボーの魔力は収益性

17日解禁のボジョレ・ヌーボーは、今年1200万本の輸入が予想されます。

何故、こんなに大量に輸入されるかというと、それは高い利益性に他なりません。

ボジョレ・ヌーボーは下記のように流通されます。

輸入した時のコスト1200円(原価400円+関税600円+手数料200円)

輸入業者は1400円で卸売業者に売る(利益200円)

卸売業者1500円で小売業者に売る(利益100円)

小売業者は2000円で消費者に売る(利益500円)

つまり、輸入業者だと10万ケース(1ケース12本入り)を売れば、何と24000万円の高い利益を確保できるのです。売れ残れば、当然のように大損となり、高いリスクを払うことにはなりますが、高い収益性という魔力には何者も代えられないのです。

(参考資料:20051115日 ビジネスアイ)

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2005年11月16日 (水)

いまカラオケが強いのはなぜ?

日経MJのサービス業総合調査によると、成熟産業にも関らず、カラオケスタジオの売上高は前年比7.2%と成長しています。これは家族という新しい需要家層を取り込んだことが大きな要因です。

埼玉県本庄市にある複合レジャー施設『ゼロワン』では、子供向けのカラオケステージで小学生の子供が歌い、30ほどの客席で母親がまるで「ステージママ」のように見守るという光景が見られます。なかには週に3回もこの施設を利用している親子もいます。

このように、家族層は、まる一日遊園地等のテーマパークで遊ぶより、近場で手軽で便利なレジャーを楽しむという方向に向かっています。遊園地やテーマパークの伸びが鈍くなってきた理由はこんなところにあるのかもしれませんね。

(参考資料:2005119日 日経MJ)

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2005年11月15日 (火)

暇つぶし消費が強い!

日経MJのサービス業総合調査によると、「暇つぶし市場」と呼ばれる業種が前年より11.1%も伸びています。

この暇つぶし市場に属するものとしては下記の業種があります。

AVレンタル 前年比13.3%増

複合カフェ 前年比38.1%増

アミューズメント施設 前年比9.4%増

カラオケスタジオ 前年比7.2%増

これらの多くは成熟産業ですが、子供を加えた家族という切り口で新しいサービス等を工夫したことが大きなポイントになっています。

(参考資料:2005119日 日経MJ)

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2005年11月14日 (月)

リアルとネットの共通ポイント

アメリカのカジュアル衣料小売の「アメリカン・イーグル・アウトフィツターズ」は『AEオール・アクセス・パス』というポイント制度を始めました。この制度は、リアル店舗とネット店のどちらで商品を購入しても、ポイントが一つのアカウントで管理できるのが大きな特徴です。

メンバーカードは、名刺サイズからキーホルダーに取り付けられる小さなサイズまで4種類あり、顧客のライフスタイルに合わせて、好きなサイズを選ぶことができます。

リアル店舗では、カードを提示すればポイントが加算され、ネット店ではログイン後に番号を入力することでポイントが加算されます。もし、リアル店舗でカードを忘れた場合でも、後でネット上でレシートに記載されている番号を入力すれば、ポイントは加算されるので安心です。

(参考資料:2005119日 日経MJ)

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2005年11月13日 (日)

ターゲットに合わせた店作り

家具インテリア販売『LALAガーデンつくば店』は30代のニューファミリー層の拡大のために3つの工夫をしました。 

高い天井(5メートル)を活かし、演出に工夫を凝らす

通常の陳列方法ではガランとしてしまうので、店の中央に一段高いステージを設置し、その上に家具類を配置することで、あたかも新築の部屋にいるようなイメージを持つような視覚的演出をした。壁や天井にも工夫を凝らし、空間にアクセントを加えた。 

通常は店の奥にあるキッズコーナーを入口付近に集めた 

通常店より3割増しの8万点の品揃え

しかも、売り場に新鮮さを保ちために週単位で商品構成を見直す 

(参考資料:2005112日 日経MJ)

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2005年11月12日 (土)

日本に田舎はない…だから売れるはず

日本では、少なくとも情報レベルにおいて“田舎”は殆どないと思われます。それは、普通にテレビが見られ、ネットも使えれば、情報レベルでは都会と変わりないことからも分かります。むしろ、メディア等で見た都会の暮らしをしたいという憧れが潜在的に膨らんでいるのです。

しかし、その憧れという欲求を地元の商人にぶつけてくることは不思議とないのです。ですから、都会で話題の商品を実際に買ってもらうには、具体的にどうすれば、そのような暮らしができるのかを伝え、買い物の段取りを整える必要があるのです。

小さな町にもかかわらず、ボジョレ・ヌーボーを120本も売った酒屋があります。この店の成功の秘訣は、店主がお客さんの持っている「旬のワインを気楽に楽しみたい」という憧れの感情を育て、キチンと何度もセールスしたからこその結果なのです。

(参考資料:20051026日 日経MJ)

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2005年11月11日 (金)

モーグルシフト

輸送手段を、環境負荷の小さな手段に切り替えることをモーグルシフトと言います。

例えば、今までトラックで運んでいた部品等を鉄道貨物で運ぶようにするということです。

最近では、キャノン、トヨタ、神戸製鋼…と、このモーグルシフトを採用している企業が増えています。コスト削減、CO2排出量削減といったことを考えると、今後はさらにこの動きは加速度的に増えて行くでしょう。

(参考資料:2005112日 日経産業)

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2005年11月10日 (木)

指紋を登録すればいつでも割引

讃岐うどんチェーンの『はなまる』は指紋認証を利用した割引システムを導入しました。

利用者はまず1000円を払います。すると、1ヶ月間は何回でも105円割り引いてもらえる権利が取得できます。指の指紋を機械に登録することで、支払いの際に指紋認証すれば代金から105円自動的に引かれるという仕組みです。

この割引制度導入により、集客力の向上と拡販効果が見込まれていますが、現在のところ、月間来店回数は3倍の13回で、しかも天ぷらなどのサイドメニューを頼むお客さんが殆どを占め、その効果は上々です。 

また、牛丼チェーンの『なか卵』も少額決済システムの「クイックベイ」を導入して、カードや携帯をかざすだけで支払いができるようにしています。

このように、手軽さや迅速さといった要素が消費拡大の有効な手段となってきています。 

(参考資料:20051025 ビジネスアイ)

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2005年11月 9日 (水)

デパ地下VS駅ナカ

毎日23万人が乗降する埼玉県の大宮では、デパ地下『そごう大宮店』と駅ナカ『エキュート大宮』が激しい戦いを繰り広げています。

ともに商圏は電車で30分以内ですが、主客層が45歳以上のそごうに対してエキュートは2030代の支持を集めています。

また、それぞれの強みとしては、エキュートはすぐに電車に乗れるという利便性、旬の店が並んでいるというトレンド性に対し、そごうは魚などの生鮮を扱っていることや老舗が揃っていることが挙げられます

現状を分析すると、電車利用客については、エキュートがデパ地下客を奪っていると言えます。

しかし、通勤等で週10回も店頭を見続けていればアキルわけで、便利すぎる故に集客に影響が出るという弱点も持ち合わせており、これが今後の課題となります。そこで、エキュートとしても、商品の入れ替えの頻度を上げるなどの対策も考えているわけです。

一方、そごうも和菓子の名店などといった集客の強みに、健康関連商品といったブランド店に頼らない名品の発掘に力を入れています。

エキュートのような駅ナカは今後、日本各地に広がっていきます。大宮の「デパ地下VS駅ナカ」の戦いは対岸の火事ではなく、成長を続けるデパ地下にとっての今そこにある危機なのです。

(参考資料:200511月 日経MJ)

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2005年11月 8日 (火)

商圏拡大がもたらす競争

消費者は価格や時間に応じて、店を使い分けるという厳しい選別をするようになっています。

JR平塚駅(神奈川県平塚市)周辺半径3キロ内にはディスカウントショップ、食品スーパー、ドラックハウスなど20店がひしめく激戦区です。

西友は、4月末に二層型スーパーセンターを平塚駅前にオープンしました。

オープン直後の5月は半径5キロ圏内にチラシを撒き、当初予算の3倍の売上を確保しました。6月に入って、チラシを撒くエリアを3キロ圏内に抑えたところ、スーパーの値下げ攻勢を受けたこともあり、売上が落ち込みました。後で調べてみたところ、5月の来客者のうち、半径3キロ以上5キロ以内の地域の人が4割を占めていたことが分かりました。実際の商圏の大きさは店の考えていたそれを上回っており、3キロから5キロでチラシを見てから買い物に出かける顧客をみすみす見逃していたわけです。

一箇所で買い物を終わらせずに、数点をハシゴして見比べてから買う…という消費行動が、商圏の拡大を促しているのです。この事実を把握して、対抗策を考えて実行することが求められているのです。

(参考資料:20051031日 日経MJ)

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2005年11月 7日 (月)

垣根がなくなる?

ドラックストアとコンビニが品揃えを争うようになり、激戦区では業態間の潰しあいが見られるようになってきました。

埼玉県春日部市では、ドラックストア『グリーンシア』とコンビニ『セブンイレブン』が激突する形になっています。

グリーンシアは、従来のドラックストア(DS)とコンビニを完全に融合して利便性を徹底的に追及した新しいDSです。その強みは、コンビニの狭小商圏(半径100メートル)とDSの小商圏(半径100メートル~1キロ)を併せ持っていることです。この小商圏は、周辺に数多くあるコンビニの客層を徐々に侵食しています。

対するセブンイレブンも、医薬品関連商品の品揃えを充実するなどで対抗しています。ただ、コンビニの固定客は、価格だけで遠い店に目移り難いと言われており、マイナス要素はそれほどではないと考えられます。

しかし、5年後には、この業態のカベが完全に無くなっていることが予想されます。その時に生き残っているのは一体どちらなのでしょうか

DSは小商圏の顧客にドラック+コンビニの利便性を浸透させ、さらに大手コンビニの得意とする弁当や総菜でも対等に渡り合うことで、コンビニの牙城を取り崩すことを目指しています。

このようなDSの戦略に対するコンビニの切り札はいったい何でしょうか?…宅配、差別化された商品力?それとも?…新たな一手がいま求められています。

(参考資料:20051024日 日経MJ)

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2005年11月 6日 (日)

千葉と埼玉の景気 

千葉県と埼玉県の7~9月期の経済情勢です。

ともに前回の調査と変わらない天気表示でした。

千葉県『くもり』

食品スーパーの善戦で個人消費は弱含みとなった。

住宅建設は底堅い。

2005年度の企業収益は増益見通し

雇用は改善されつつある

埼玉県『くもり一部はれ』

個人消費は売上がやや持ち返す。

一方、生産活動の伸びに一服感。

雇用は緩やかに改善しつつある

(参考資料:20051026日 日本経済新聞)

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2005年11月 5日 (土)

都内景気 緩やかな回復

関東財務局東京財務事務所がまとめた7~9月期の東京都内の経済情勢は『くもり一部はれ』で『穏やかな回復基調』となりました。前回の『一部に弱い動き』と比べると、小幅ながら上方修正となったわけです。

回復の理由としては、企業収益の好調さにより、雇用が改善され、個人消費が拡大したというわけです。(マンション販売の好調さがそれを裏付けている)しかし、全体としては拡大している個人消費ですが、二極化の動きが見られます。(参考資料:20051026日 日本経済新聞)

指標として回復しているという話なのですが、最近、お客さんのところを訪問すると「悪くなってきた」という声をよく聞きます。事実、数字としても良くないケースも見受けられます。現場感覚と経済指標とのギャップは永遠の課題ですね。

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2005年11月 4日 (金)

スーツを着たバイク便

リンケージ(大阪市)は、スーツを着て荷物を届ける 『ビジネススーツ便』 を始め、スーツの清潔感や安心感にバイク便の機動力が加わったことで好評を博しています。

このサービスは、配達者がスーツを着ていることで、既存バイク便ではカバーできなかった衛生面やセキュリティを重視する場所(病院・学校)への配達を依頼し易くくしました。このサービスを始めるキッカケとなったのは、「大事な取引先に荷物を送る企業はできればキチンとした格好の人に届けて欲しいはず」という東正高社長の発案でしたが、この目論見がモノの見事に当たったわけです。

さらに配達だけでなく、オフィスビルを廻ってのアスベスト検査などサービスの受注も増えてきました。その理由は、機動性のあるバイク便なので、一般の検査会社に依頼するより短時間で効率的にできるからです。

(参考資料:20051031日 日経MJ)

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2005年11月 3日 (木)

ハイブリッド車を被災時の電源とする試み

とあるシンポジウムでトヨタが、ハイブリッド自動車に搭載されている電源を被災時に電力供給源として活用する提案をしました。

また、併せて3.0キロワットの電源(現在、エスティマ等に搭載されている電源は1.5キロワット)で、災害時に避難所となる大型エアテントを膨らます実演も行われました。

(参考資料:20051031日 ビジネスアイ)

環境の面から注目を集めるハイブリッド車ですが、災害時にもその真価を発揮できるとは思いもよりませんでした。是非とも研究を重ねて、一日も早い実用化を目指して欲しいものです。

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2005年11月 2日 (水)

高いリピート率を支えるのは?

オンワード樫山の 『ソニア・ソニア・リキエル藤崎店』 (仙台市) は百貨店の一番奥まった立地にも関らず、年間売上2億4000万円、売り場効率は平均店舗の1.7倍を誇る優良店舗です。

この好成績の原動力は6割を超すリピート獲得率です。この高いリピート率は、似顔絵などお客さんの情報を記入した顧客カードの活用、今後の入荷予定を記入したカラーマップを見せて早期に商品予約を確保、上顧客の好みを考えての先取り発注(この段階で売上の数割を押えている)…に支えられています。

とはいえ、これらの取り組みは誰にでもできるものです。が、徹底してやる店は意外と少ないと言われます。ここが勝負の分かれ目になのです。

(参考資料:20051026日 日経MJ)

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2005年11月 1日 (火)

自動車にフライトレコーダー

ドライブレコーダーは、交通事故が起きた前後の映像や走行データーを記憶してくれる装置です。

このドライブレコーダーの市場が、商用車向けに拡大していますが、本格的に立ち上がると、エレクトロニクスメーカーにとっては、新たな活躍の場(カメラモジュール、加速センサー、メモリーなど)が生まれます。

また、タクシーやトラック事業者といったユーザーにとっても、利点があります。それは、事故後処理が迅速化されること、運転の分析で問題点が明らかとなり、結果として安全運転が促され、事故件数の低減と燃料代の削減が進むことです。

(参考資料:20051028日 日本産業新聞)

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