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2006年1月

2006年1月31日 (火)

どっこい生きてる 街の電器屋さん④

松下系列の『でんかのヤマグチ』(東京・町田)は、「かゆいところに手が届くのは当たり前。かゆくなる前に駆けつけろ」をモットーに大手量販店相手に善戦する“街の電器屋さん”です。このお店の顧客心理を掴むための極意を紹介します。

価格で量販店と競おうと思わない

少しでも量販店価格に近づけようとは思わずに、「ちょっと高いかもしれませんが、一生懸命サポートさせて頂きます」とカッコつけずにいく。店舗も営業車もシマウマ模様として、目立つように工夫している。

経営安定のために粗利益率35%を確保

粗利益率から価格を設定するため、量販店で22万円の薄型テレビが28万円になってしまう。これを25万円にしても単なる自己満足でしかないことを念頭において、お客さんの「お前の言い値で買うんだからわがままを聞いて」という声に応えるような商売をする。

困り事には万時対応

お客さんの平均年齢は60歳。そこで宅配便やハガキを代わりに出したり、営業車で駅まで送ったりして、かゆくなる前に駆けつけるように心がけます。夏に冷蔵庫が故障したら、氷を持って駆けつける…という関係を続けることで、松下というより『ヤマグチ』のブランドを買ってもらうわけです。このため、売上構成比も店舗での売上が35%に対して外回りの売上が65%となっているのです。

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2006年1月30日 (月)

どっこい生きてる 街の電器屋さん③

“足しげく訪問してくれる”という利用者の満足感に応えて、業績を伸ばしている“街の電器屋さん”を紹介します。

訪問を繰り返して、操作手順と信頼性を高める

松下電器の系列店『ViVidトーシン』(東京都足立区)は、DVDレコーダーを販売した顧客宅を平均3~4回訪問します。最初は基本的な録画の仕方だけを説明して、「消し方は?」と聞かれたら、「容量は十分ありますから、次回に…」と答えるわけです。要するに“複雑な操作を少しずつ覚えてもらう工夫”なのですが、加えて“何回か通ううちに信頼性が高まる効果”も狙っているわけです。

営業と仕入なしの新ビジネススタイル

ソニーの系列店である『ワンズ』(兵庫県小野市)は年間800台あまりのパソコンを販売しますが、すべてソニーの直販を利用してもらうため、自店には手数料が落ちるだけです。しかし、PC修理とネット設定などのサービスを徹底的に行うという新しいビジネスモデルを展開し、あと一歩で黒字転換というところまで来ています。

専務の松尾一哉氏は「PCトラブルを解決するサービスは想像以上に不足している」と指摘し、地域店ビジネスの将来性の伸びシロを感じさせます。

(参考資料:2006127日 日経MJ)

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2006年1月29日 (日)

どっこい生きてる 街の電器屋さん②

“相談事なら顔なじみがいい”という利用者の安心感に応えて、業績を伸ばしている“街の電器屋さん”を紹介します。

やっぱり“顔なじみの店”が安心

原田電気(神奈川県藤野町)は、量販店より顔なじみのほうが安心という高齢世帯の支持を集め、1500世帯の固定客を抱え、月商が700万円にのぼる有力店となりました。

リフォーム工事の受注も“顔なじみの店”から

シグマ烏山(東京都世田谷区)は顔が見える地域店というメリットを活かし、競争の激しい都市近郊にも関わらず、リフォーム工事の受注が好調です。ベテラン社員が、猫の引っかきキズ対策のプラスチック板を張る工事で出入りするうちに、建物の構造欠陥を相次いで発見し、総額500万円近いリフォーム工事の受注につながりました。工事そのものは大和ハウスに委託しますが、シグマ電気が顧客の立場で工事を毎日監視することで安心して貰えたわけです。

(参考資料:2006127日 日経MJ)

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2006年1月28日 (土)

どっこい生きてる 街の電器屋さん①

家電量販店の台頭で衰退の一途だった個人経営の地域電器店に復活の兆しがありますその理由としては、一件数百万のリフォーム工事や操作の難しいデジタル家電など、御用聞きの『足』と顧客を安心させる『顔』がモノを言うビジネスが増えていることが考えられます。巨大量販店が勢力を伸ばす一方で、商売上手の地域店はどっこい生きているのです。

とはいえ、全ての地域店が有望というわけではなく、二極化が進んでいます。生き残りの条件としては、月間の仕入額が100万円以上で後継者がいる、従業員一人当たりの月商が300万円でかつ売上の80%が商圏内である、50歳以上の人口が多い地域である…といったことが考えられますが、やはり一番大事なのは『価格よりサービス』とお客さんに感じてもらえる店作りでしょう。

(参考資料:2006127日 日経MJ)

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2006年1月27日 (金)

『息子も同然』がつなぐ取引

同業者と厳しい競争を余儀なくされている衣料品卸店の話です。

店主はお客さんであるバイヤーからこう言われました。「あんたの店に行かんとなぁ~。あんたんとこの兄ちゃん、私らの息子同然やもん。どうぜ同じ物やったら…」

この言葉を聞いて、店主は涙が出るほど嬉しくて「なんでそんなこと言ってくれるのですか?」と思わず聞き返しました。すると、バイヤーたちは「ほら、いっつも書いているやん。色々自分のこと。そんでな…」と口を揃えて答えました。

そう、彼はバイヤーとの人間関係を育むために、ビジネス情報に加えてプライベートなことも書いたレターを出しているのです。そこには、人間ドックに行った時のこと、ビールが大好きなこと、飼っている犬のことなど…が書かれているのです。

定期的に出すレターは人間関係作りに繋がりますが、ここでのカギは“プライベートのことを書き続ける”ことでした。そうすることで、『息子同然』という絆ができ、価格に流れがちな業種においても、ビジネス上の繋がりを確固にしてくれます。

勿論、人間関係に胡坐をかいてはいけません。しかし、『お客さんとの絆』が現実的な収益を生むということが明らかなのです。

(参考資料:2006125日 日経MJ)

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2006年1月26日 (木)

クルーズ人気を支えるのはダレ?

昨年辺りからクルーズの人気に火がついていると言われています。

この人気の理由は、サラリーマンにも手が届く価格帯(104日間の世界一周クルーズで250万円)のプランが登場したことに加え、コース設定の巧みさ、船内のフレンドリーな雰囲気といった複合的な面が評価されたことによります。さらに団塊世代が、定年後の時間のゆとりを活かす手段としてクルーズに目を向けたことが追い風になりました。

とはいえ、オーソドックスなプランを希望する富裕層と情報感度が高くて自分のこだわりをハッキリさせる団塊世代が求めるプランは全く異なっています。今年のクルーズ市場は、団塊世代の参加で活気付いて市場のすそ野が広がったことから、さらなる飛躍の年になりそうです。

(参考資料:2006113日 日経MJ)

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2006年1月25日 (水)

ロハスは誰のもの?

三井物産が『ロハス』を商標登録し、6月からロハス普及に向けたブランド戦略に乗り出します。

この戦略の狙いは、乱用、悪用によるイメージダウンを防ぐためですが、正しい普及がビジネスチャンスを生むと判断したとも言えるでしょう。

また反対に、商標登録による独占が逆に普及を妨げるという批判もあります。これについて、三井物産は「何から何まで無断使用を禁止するつもりはない。商標管理の対象もイメージを著しく損なう場合に限る」としています。(参考資料:200618日 ビジネスアイ)

個人的には、「ロハス」というライフスタイルを指す言葉が商標登録できてしまう現状に驚いています。乱用を管理し、ブランド力を増加させるというメリットより、「ロハス」が一握りの人たちのモノになるというデメリットのほうが大きいような気がしますが、さてどうでしょうか?

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2006年1月24日 (火)

ペット消費新時代② ディナーもペット同伴でOK

大阪市北区に犬と人が一緒に遊べる施設『ドックアミューズメント迎賓館』があります。 モナコの一流レストランでペット連れでディナーを楽しむ光景を再現するべく作られたこの施設の2階にある『レストランダイニング』では、大人2人と犬が一緒に食事を楽しめるイタリアンのコースに記念撮影をセットにした12,600円のプランを提供しています。ここには、エステサロン、しつけ教室なども併設されており、まさにペットと供に一日を過ごせるアミューズメント施設なのです。(参考資料:200616日 日経MJ)

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2006年1月23日 (月)

ペット消費新時代① ゆりかごから墓場まで

メモリアルアートの「大野屋」では、200512月に飼主とペットが一緒に入れる墓地『withペット』の販売を開始しました。(場所は神戸の霊園内です)

価格は、墓石と永代使用料を併せ225万円からですが、ペットを自分の墓で供養したいというニーズから人気を集めているようです。

(参考資料:200616日 日経MJ)

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2006年1月22日 (日)

お年寄りにやさしい商店街

笹塚十号通り商店街(渋谷区)では、2002年に『おもいやり手形』を導入し、高齢者にやさしい商店街を目指しました。

この『おもいやり手形』は65歳以上ならば誰でもダタで手に入れることができ、買い物の際に提示すると様々なサービスを受けれます。例えば、電球一個からでも訪問して取り付けてくれる、雨が降ったら傘が借りれる…といった些細ではありますが有難いサービスが揃っています。

また、誕生月になると、福引引換券になるハガキが送られてくるのも目玉の一つです。

この手形の裏には緊急時の連絡先、かかりつけの医師名が記入されており、体の具合が悪くなってもお店が迅速に対応することを補助する役割も果たします。現在1100人のお年寄りが登録しています。

また、小さなお子さんを大事にする試みもあります。毎年8月末には20年間にわたり『ちびっ子まつり』が開催されています。商店主が作った直径2メートル以上ある巨大野球盤など十数種類のゲームが設置され、子供達が遊ぶことができるようになっています。

(参考資料:20051128日 日経MJ)

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2006年1月21日 (土)

店のルールを伝える

その店独自のルール(パソコンの使用不可等)をお客さんにどのように伝えるか?ということが、増客の分かれ道になります。

ポイントは「一言添えてからルールの説明をする」ことです。この順番が大事で、先にルールの説明をしてしまうと上手くいきません。

良い例は「当店の勝手な申し出で大変恐縮ですが、パソコンのご使用はご遠慮頂いております」で、ダメな例は「パソコンの使用はご遠慮頂いてます。それが当店のルールですから…」です。

たったこれだけのことですが、お客さんのお店に対する印象は全く違ってきます。そして、お客さんの気分を害することなく、自店のルールを知ってもらうということは、お店のファン作りに繋がり、結果として増客に結びつくのです。

(参考資料:2006118日 日経MJ)

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2006年1月20日 (金)

堀高巨社長が語る“九九プラス”の戦略

①出店地の選定基準

基本は半径500メートル、3000世帯の小さな商圏とする。駅前からちょっと離れた住宅街の入口で近くの商店街が廃れた場所、駅前と郊外のショッピングセンターに行くのは面倒というような空白地帯を狙う。

②主婦層を生鮮品で引き付ける

粗利益率から見ると、生鮮品(売上の10%を占める)20%、雑貨は35%と、生鮮品は意外と低い。しかし、主婦が来れば、総菜も菓子も調味料も売れる。偏りなくバランスよく売るための呼び水となる生鮮品を外すことはできない。

③成功のカギはローコストオペレーションの徹底

目標の前に規模を決め、店舗数を決め、そのための粗利益、コストを決め、経費削減を徹底する。

交際費もなし、チラシも作らず、店に社員は12人置くだけで、あとはパートでまかう

「勿体無いの精神」を会社の文化にしている

④このビジネスモデルはオンリーワン

大手コンビニには定価販売という事業の柱があるので、この九九プラスの店舗運営は真似できないはずだと思う。

(参考資料:20051126日 朝日新聞)

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2006年1月19日 (木)

情報開示の最先端をいくクリーニング店

『ハッピー』は、徹底した情報開示で顧客から高い支持を集めているクリーニング店です

お客さんから預かった衣類の状況を電子カメラ方式で記録して、衣料の電子カルテ(「マイ・電子カルテ」)を作成します。この電子カルテは、お客さんの自宅のパソコンから閲覧できるようになっていて、預かり時の汚れ状況、オススメのメンテナンス内容、メンテナンスの見積もり金額、お届け日、ケア・メンテの進捗状況を知ることができます。つまり、処理内容の確認や作業工程の確認ができるようになっているわけです。

http://www.kyoto-happy.co.jp/happy/50personal.html

※荷物のやり取りは、宅急便を使うので、日本中でこのサービスを受けることができます。

(参考資料:2005114日 日経MJ)

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2006年1月18日 (水)

忙しい人のための新しい病院

『四谷メディカルキューブ』は20055月にオープンした都心部で仕事を抱える忙しいビジネスマンとOLをターゲットとした病院です。差額ベッド代は1310万円と高めの料金設定になっていますが、10万円の部屋はビジネスマンが不自由なく仕事をする環境が整っています。

また、最上階には、三国清三シェフのフレンチレストラン『ミクニ・マンスール』では、カロリーコントロールと栄養管理の行き届いたフランス料理が楽しめます。

さらに人間ドックに加え、10月からは体の老化度合を測定できる「あんたエイジング・ドッグ」を開始しています。

今後はサービス内容を拡充して医療だけでなく健康美容のことなら全て面倒を見る体制を作っていくそうです。(参考資料:20051116日 日経MJ)

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2006年1月17日 (火)

グルメディア2強の強さの秘訣は人間力

インターネットの飲食店検索サイトは『ぐるなび』と『ホットペッパー』の2強が市場を席捲しています。その強さの秘訣は意外にもアナクロ的な人間関係にありました。

ぐるなび

他のサイトと比べて優位性を持つ秘密は、飲食店向けのコンサルティング機能にあります。販促の基礎知識を伝える「ぐるなび大学」を開校して、販促のノウハウを知ってもらいます。また、担当者が季節ごとの新メニューや忘年会プランなどの情報発信の方法を訪問や電話で助言します。この結果、ぐるなびを使い始めて売上高が前年比2割増となった店舗もあるそうです。今後は、きめ細やかな絞込みや検索機能で消費者を誘引する仕掛けを施すことを目指しています。

ホットペッパー

1000人の営業部隊が各地でローラー作戦を展開します。具体的には、週に一度は担当する店舗を訪問し、販促に関する相談にきめ細やかに応じます。

結果として、ホットペッパーに登録した店舗の平均的なクーポン使用枚数は月60枚、集客数は240人、売上高で約70万円のアップをもたらし、月10万円の掲載料を吸収するだけの効果を上げています。

(参考資料:20051116日 日経MJ)

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2006年1月16日 (月)

幹事さん御用達の情報源は?

日経産業新聞のネット1000人調査によると、「よく幹事になる人が、最も頼りにしている情報源」のランキングは下記のようになりました。

①パソコンの飲食店検索サイト 68.6

②自分自身の利用体験 54.5

③家族・友人・知人の利用体験 51.6

④無料情報誌・クーポンマガジン 47.9

グルメ本は22.6%にとどまり、情報の入手源が出版からネットに移行していることが、この調査で裏付けられた形になりました。また、2位と3位に「利用体験」が入ったことから、リアルな口コミの影響力の強さが依然として健在であることが解ります。

『ネットとリアル』、この対極をなす二つの要素が販促のポイントになると言えるかと思います。

(参考資料:20051220日 日経産業新聞)

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2006年1月15日 (日)

少子化はチャンス?

フレッシュネスバーガーを展開する『フレッシュネス』の栗原幹雄社長は、「少子化は商機である!」と言います。それは、少子化で子供が減ることで、かえって子供が今まで以上に大切に扱われるからです。

栗原社長は「誕生日会などを行う習慣が定着してくると、自宅でパーティーを開く手間を省く意味で、子供専用レストランが必要になる」と予想しています。

少子化によって創出される新たなニーズをいかに取り込めるか?が勝負の分かれ道となるのです。

(参考資料:200611日 日経MJ)

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2006年1月14日 (土)

コン・スパ

24時間営業でコンビニの持つ利便性を取り込んだスーパーである「コン・スパ」が郊外店が取りこぼしていた顧客を呼び込むことを狙っています。

スーパー各社とも、この周辺の徒歩客を取り込む都市型店舗の展開を進めてます。

イオン 『 まいばすけっと 』

150㎡の実験店舗(年商3億を目標)を横浜市保土ヶ谷区にオープン。この実験店の様子を見て、今夏に多店舗展開に踏み切る予定。

ダイエー 『 フィーデアム 』

200512月に世田谷にオープン。都市立地重視の姿勢を打ち出した

成城石井 『 SEIJO  MARKET 』

代官山に1号店をオープン。今年中に80店を出店する予定。

(参考資料:200617日 日本経済新聞)

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2006年1月13日 (金)

ローソンの挑戦(団塊世代に向けて)

ローソンは団塊世代を念頭においた施策を進めています。

①新年度から55歳以上の中高年の人材を積極的に採用する

②高齢化で地域の味、食材が一段と求められていると判断し、既に販売中の地域別弁当のエリアを更に細かく分け、新年度からは都道府県ごとに開発する

③高齢者向けにバリアフリーの店舗作りを進める

(参考資料:200616日 日刊ゲンダイ)

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2006年1月12日 (木)

ローソンの挑戦(働く女性に向けて)

ローソンは子育て中の働く女性をターゲットにした新店舗(ナチュラルローソンを改装)を2006年春に開業します。

乳幼児から就学前児童向けに有機無農薬野菜による離乳食やアレルギー源や添加物を使わない弁当を販売するのが大きな特徴です。

また、店舗内に託児所を併設することも計画中だそうです。

コンビニという枠での限界はあるかもしれませんが、「食の安全」、「小さなお子さんとお母さんの安心」を満たす店作りを期待します。

(参考資料:200616日 日刊ゲンダイ)

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2006年1月11日 (水)

駅チカ、なぜ「表参道」なの?

東京メトロ初の駅チカとして表参道が選ばれたのは、下記の理由からと言われています。

①一日約13万人の乗降客があるが、他社の路線の乗入がない駅である

②地上に大型の商業施設がない

③一人で気楽に立ち寄れる飲食店が少ない

④海外有名ブランドショップが多い青山やトレンド発信地の原宿への玄関口である

⑤女性の利用客が圧倒的に多い駅である

そして、表参道という街に何が欠けているか?を把握し、それを補う店をテナントとして選んだわけです。飲食店については、一人で気楽に立ち寄れる飲食店が少ないという声からフードコート方式を採用しました。このような工夫の結果、当初の目標の1.5倍の売上を計上しているわけです。

地下街は全国にあるが、改札口内での有効利用は進んでいないのが現状であることを考えると、これからは駅チカか注目を集めると言えるでしょう。

(参考資料:20051214日 日経MJ& 1225日 ビジネスアイ)

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2006年1月10日 (火)

接客の武優伝 ③ (伝える)

東京・中野の光明電機の販売員は、お客さんがどんな生活をしているか?を知っているからこそ、その商品を購入するメリットを具体的に伝えることができます。

とはいっても、このお店の接客は、蛍光灯の交換をした後は雑巾かげをする、大型商品購入時には部屋の模様替えもお手伝いする、エアコンのフィルターの点検もする…といった一見すると平凡な膝を付き合わせたものでしかありません。

しかし「この家に必要な製品ですよ」と伝えて購入してもらう為の観察眼は非凡です。家庭に出入りすることで、どんな家電製品が足りないか?を見抜き、型式から使用中の家電製品の買い替え時期も予想し、お客さんのニーズをしっかりと把握するわけです。

そして、この集めたニーズは年5回の特別セールで売上に結び付けていきます。

開催告知のチラシは必ず手渡しをし、セールの開催日までに2~3度は訪問して、既に叩き込んでいる潜在ニーズとの照らし合わせを行って、売れそうな商品をアピールしておくのです。

その結果、セール中はわすが2日間で1200万円の売上を計上することもあるのです。

商店街の電器店は年間売上1億円で繁盛店と言われますが、光明電機はなんと年間売上2億円の超繁盛店なのです。  (参考資料:200616日 日経MJ)

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2006年1月 9日 (月)

接客の武優伝 ② (武骨に)

東京・渋谷の『居酒屋てっぺん』は従業員が円陣を組み行う無骨な朝礼が有名です。

その様子は、まるで昔のモーレツサラリーマンを彷彿とさせ、この朝礼で高まった熱気が店の営業中も持続して、接客力の源泉となっています。接客日本一を目指す大嶋啓介社長は、「認められたい、誉められたい、役に立ちたい」という3匹のタイを心の中に抱き、お客様に接することを言い含めており、朝礼で束ねたスタッフの「自己実現のために働く」という志を接客に向かわせているのです。当然、お客さんからも「活気があって元気づけられる」という声が多々寄せられています。

なお、この朝礼の模様は、DVDとして12000円で販売されています。ぜひ一度ご覧になってみてはどうでしょうか?

(参考資料:200616日 日経MJ)

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2006年1月 8日 (日)

接客の武優伝 ① (優しく)

東京・青山の『レストラン・カシータ』は、優雅で驚きのある演出の数々で話題を呼び、全国からお客さんが押し寄せ、連日満員(席数80)のフレンチレストランです。

どんなワガママにもNOを言わないことを目指し、お客さんを優しく包み込む「優」を接客サービスの根幹としています。例えば、群馬まで雪を集めてホワイトクリスマスを演出したり、取り扱っていないビールを頼まれれば酒屋に走って取り揃えたり、フレンチレストランにも関わらずラーメンを作って出したりします。このため、人生の一番大事な時(プロポーズなど)に選ぶ店という評価も広がりつつあります。

この「やさしく、やさしく、何が何でもやさしく」という接客は、ホテルや美容院といった他業種からも注目を集め、現在では企業研修やコンサルティングも請け負うようになっています。 (参考資料:200616日 日経MJ)

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2006年1月 7日 (土)

旧正月を狙え!

香港では旧正月(今年は128日から4日間)は大型連休ということで、海外旅行に行く人が増えています。しかも、日本に旅行する香港人はリピターが多く(人気観光スポットは東京・大阪・北海道)、かつ香港を含む中国人の海外旅行におけるお土産購入額は世界一を誇ります。

こう考えると、中国からの旅行者が何度も日本に来たくなる試みを真剣に考える必要があるかもしれません。

例えば、下記のようなことから始めてみてはどうでしょうか?

①看板に中国語の表記を加える(それだけで観光客の反応が変わってくるそうです)

②旧正月の中国人旅行者に的を絞ったキャンペーンを展開する

(参考資料:200617日 ビジネスアイ)

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2006年1月 6日 (金)

500円 ワンコイン・ライフ②

ローソンのごはん亭の他にも、様々な500円のサービス・商品があります。

500円クラシックコンサート 新潟市民芸術文化会館で実施

500円シングルCD ユニバーサルミュージック「ワンコイン・シングル」

500円DVD ワーナーホームビデオ「1コインDVD」

語学学校 大阪YMCA 初心者向けに30500円のコースを開設

実用書 パソコンやインターネットに関する本が大当たり

文芸書 「五木寛之ブックマガジン」ワンコインで文庫本3冊分

脚光を浴びる500円商品ですが、100円ショップが競争激化で選別が進んだように、しぼむ可能性も否定できません。各社ともここ12年が勝負になりそうです

(参考資料:20051210日 日本経済新聞)

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2006年1月 5日 (木)

500円 ワンコイン・ライフ①

500円玉一枚で得られるサービスや商品が増えて、100円ショップに代表されるワンコインライフに馴染んだ消費者に新たな割安感をアピールしています。500円のサービス等が増えた理由は、100円ショップと同様に本来の価格と中身のギャップからくるインパクトからと思われます。

ローソンのごはん亭が成功した理由は、普段500円でランチを取っている人には、「同じ値段なのに贅沢な中身だ」という驚きを与え、普段300円でランチを取っている人には、「プラス200円で贅沢感を味わえる」という驚きを与えたからです。

これが490円や480円のように端数があると、逆に「まだ下がる余があるのでは?」という疑念を与えてしまうのです。

つまり、ワンコインの魅力は気軽さと納得感にあるのです。この点をいかに演出できるかが勝負のカギとなりそうです。(参考資料:20051210日 日本経済新聞)

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2006年1月 4日 (水)

原産地表示で強くなる

外食店で使う食材の原産地表示が広がり始めました。手間がかかり、流通の仕組みも見直さなくてはならない表示の実施を逆手に取り、積極的な店舗改革に結びつける例も出ています。

ファミレスの『シズラー』では、社内には反対意見も多かったのですが、20056月より開始しました。実施してみて、ハッキリしたのが、これが社員のやる気につながったということです。

こだわりの食材が増えると、客と店員との会話が弾むようになり、「接客が楽しくなった」と答えるパートが増えました。食材にほれ込み、産地を自費で訪ねるパートまでも現れるようになりました。

食材50種類の生産者や生産方法をパネルで店頭に表示しているため、生産者の人たちが品質の高い作物を選んで提供するようになりました。

形の悪い食材も購入するので原価率は2年間で2ポイント下がり、30%となりました。そして、安全性を前面に打ち出したことで、夕食時間帯に子供づれの家族客が増えて、客単価は100円アップの1800円になりました。

ただし、コストがかかる、消費者の関心が高くない…といった理由で、実践する企業はまだ少数というのが現状です。(参考資料:20051125日 日経MJ)

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2006年1月 3日 (火)

ボーナス増で前よりちょっと贅沢を!

ボーナスの増加(前年より3.5%増。一人当たの支給額804,458円)で、消費者のサイフの紐が緩んだと言われています。

それらを彷彿とさせる事例を拾ってみたので、以下に紹介します。

美容院 『田谷』 ~ 12月の予約件数は前年より15%増

音楽 『25万円のモーツアルト全集』 ~ すでに100件以上の予約

旅行 『近畿日本ツーリスト』 ~ ハワイ方面のパックツアー価格が前年比7%増

ホテル 『ザ・リッツ・カールトン大阪』 ~ ルームサービスのワインの価格が以前は6,0008,000円だったものが、12,00014,000円に上がった

DPE 『キタムラ』 ~ 高級年賀状(通常価格の2.5倍)の申込みが前年より2桁のパーセントで増えた

(参考資料:20051225日 日本経済新聞)

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2006年1月 2日 (月)

活気付く消費 3つの特徴

ボーナスの増加で家計に余裕が生まれ、年末挑戦は活発し、個人消費が設備投資とともに景気の牽引役になりつつあると言われます。その特徴は「株高効果」「選択的消費の広がり」「活発な法人関連の消費」です。

①株高効果

客単価3万円前後のフランス料理店『ひらまつ』では、4060歳が中心だった客層が、最近では半分が30歳代になっている。(若いネット投資家が潤っているからか?)

②選択消費の広がり

伊勢丹メンズ館では高級紳士靴の売上が前年比2割増、池袋西武ではクリスマス用の特設玩具の売上が前年比4割増となった

③活発な法人関連の消費

タクシー大手の『日本交通』では12月の一台当り平均売上高が7万円を超した(前年比2割増)

居酒屋庄やを運営する『大庄』では12月の宴会売上が前年比17%増となった

カラオケ『ヴァリック』では地元の中小企業の利用が増えた人で、予約件数が前年比2割増となった。

(参考資料:20051225日 日本経済新聞)

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2006年1月 1日 (日)

今年のテーマは“売れる理由”

あけましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

オラクルひと・しくみ研究所の小阪裕司さんは、モノが売れない理由について「売れないのではなく、十分に買う理由を教えていない」と言われていますが、これは商売をする上でとても大事なことだと思います。

2006年の『経営革新のタネ』では、この「売れない理由と売れる理由」にこだわっていきます。

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