原産地表示で強くなる
外食店で使う食材の原産地表示が広がり始めました。手間がかかり、流通の仕組みも見直さなくてはならない表示の実施を逆手に取り、積極的な店舗改革に結びつける例も出ています。
ファミレスの『シズラー』では、社内には反対意見も多かったのですが、2005年6月より開始しました。実施してみて、ハッキリしたのが、これが社員のやる気につながったということです。
こだわりの食材が増えると、客と店員との会話が弾むようになり、「接客が楽しくなった」と答えるパートが増えました。食材にほれ込み、産地を自費で訪ねるパートまでも現れるようになりました。
食材50種類の生産者や生産方法をパネルで店頭に表示しているため、生産者の人たちが品質の高い作物を選んで提供するようになりました。
形の悪い食材も購入するので原価率は2年間で2ポイント下がり、30%となりました。そして、安全性を前面に打ち出したことで、夕食時間帯に子供づれの家族客が増えて、客単価は100円アップの1800円になりました。
ただし、コストがかかる、消費者の関心が高くない…といった理由で、実践する企業はまだ少数というのが現状です。(参考資料:2005年11月25日 日経MJ)
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