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2006年2月26日 (日)

バーゲンやめますか?…それとも百貨店やめますか?②

三越は昨年6月、安売り(季節商品処分のバーゲンと一時催事を除く)を止める方針を打ち出しました。しかし、現場ではバーゲンに慣れ切った仕事を大転換する産みの苦しみが続いています。

バーゲン廃止宣言直後の昨年夏、仙台店では7月下旬から秋物を立ち上げる予定でしたが、婦人靴売場に並んだ商品の8割はセール品でした。これは、店側が期待する商品を取引先が納入してくれなかったためです。

このため、仙台店の太田垣店長は、社員をできる限り東京に出張させ、取引先と直に話をさせるようにしました(このため出張交通費は3倍になりました)。

これには“三越仙台店はバーゲン品が並ぶ店”との認識を覆す狙いがありました。変化はジワジワと出始めており、1月下旬の婦人靴売り場は全体の70%が新作春物となったのです。

しかし、お買い得品を百貨店で買うことを楽しみに、ローカル線で仙台にやってくる中年女性客のニーズを切り捨ててしまったという側面もあります。

三越全体でバーゲンを止めたことによる減収は年間100億にのぼります。「社員には目先の売上を負わずに、三越ブランド価値を高めて欲しい。業績の責任は経営陣が取る」という石塚社長の不退転の決意は果たして実を結ぶのでしょうか。

(参考資料:2006224日 日経MJ)

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