DS実験店がスーパーに挑む
大黒天物産のディスカウントショップ『ラ・ムー神戸灘店』は販売商品を食品に絞り、常時安売りのEDLPを打ち出した店舗です。東灘店は2200㎡の店舗面積で、品揃えは食品スーパーと殆ど同じで、特に冷凍食品売場に力を入れています。
通路の両側に15mにわたり大型冷凍ケースが並び、メーカー小売価格の半額で販売しています。大量陳列で人件費(商品補充が少なくて済む)と冷房費(冷気が逃げ難い)の削減も目指した売場作りでしたが、乱れがちな陳列、扉の開け閉めが不評、少ない弁当用冷凍食品需要などの原因でコスト削減どころか、売上すら思うように伸びませんでした。ただ、加工食品の売れ行きが好調なこともあり、月の売上は1億4500万円と取り敢えずの目標値はクリアしました。とはいえ、まだまだ理想には程遠い現状です。
この『ラ・ムー』から1km離れた競合店『マルナカ新在家店』は衣料品と日用品も含む3000㎡の売場で、月2億5000万円の売上をあげています。『ラ・ムー』開店当初は売上が5%減となりましたが、現在では客数は回復傾向となり、順調に巻き返しています。
チラシをまかない大黒天物産の知名度は開業して1年で浸透し、その後は毎年10%ずつ売上が伸びると言われています。ということは、開業1年となる4月以降の売上が同店の真価を問う基準となりそうです。
(参考資料:2006年3月27日 日経MJ)
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