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2006年5月

2006年5月31日 (水)

足湯めし

癒しブームで花開いた“足湯”ですが、飲食店と結びついた“足湯めし”でさらに広がりを見せています。以下に注目店を紹介します。

福岡市の居酒屋『祭祭中洲店』は足湯を囲む14席(チャージ200円でタオル付き)が人気で、週末には予約さえ困難な人気ぶりです。

京都大原山荘の『はなれのカフェ』は全国で増えている足湯カフェの一つです。お客さんは、足元の湯に足を浸して満足げですが、すぐに全身がぽかぽかになるので、1015分ほどで出てしまう人が殆どだそうです。

激減した観光客を引き戻す意味で始めたそうですが、今では紅葉シーズンになると1日で120人が来店するという人気を誇ります。

箱根町の旅館『強羅天水』のウリは宿泊客用の足湯カフェ『待宵』です。玄関を入ってすぐの場所にあり、ここで足に湯を浸しながらチェックインができます。あまりの居心地のよさにチェックインしてからも部屋に行かずに長時間滞在する人もいるぐらいです。しかも、この足湯カフェは、400500種類のカクテルが楽しめる本格的バーでもあります

(参考資料:2006510日 日経MJ)

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2006年5月30日 (火)

次世代コンビニ模様⑥ 定期券売場との合体

地下鉄の日比谷駅構内にコンビニと定期券売場(都営地下鉄)が一緒になった不思議なお店『グラン・メルシー』があります。先日、何も知らずに入り、“コンビニの内に定期券売場があるの?”と驚いて、この店の存在を知りました。

“何でも合体すればいいのか?”という気もしますが、なかなかユニークなお店です。

定期券を売る駅員さんがコンビニの店員さんを兼ねると効率化が進むのでしょうが、それはちょっと無理のようなので、現時点ではコンビニの内に定期券売場があるに過ぎません。もう少し工夫しないと同じ構内にある『ナチュラルローソン』には勝てないですよ!

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2006年5月29日 (月)

次世代コンビニ模様⑤ 女性客限定の意外な底力

エーエム・ピーエムは新業態の『ハピリィ』を女性向けコンビニと位置づけていますが、顧客を女性に限定することにどれほどのメリットがあるのか?疑問に感じます。どうやらエーエム・ピーエムは『ハピリィ』の売れ筋商品を通常スタイルの店舗『am/pm』にフィードパックすることで、女性客拡大に繋げようと考えているようです。(なるほど!)

今、コンビニ各社は女性客をいかに取り込むか?に苦心しています。

エーエム・ピーエムのような直球勝負をするチェーンもあれば、ローソンのように『ナチュラルローソン』を使って女性受けを狙ったり、スリーエフのように店内調理という切り口で攻める『Gooz』を展開したりする変化球勝負のチェーンもあります。

さて、どのようなスタイルが消費者に受け容れられるのでしょうか?そして、この結果次第では、ある年齢で客層を区切るR25型のようなコンビニが出現する日も来るかもしれませんよ。

(参考資料:2006524日 日刊ゲンダイ)

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2006年5月28日 (日)

次世代コンビニ模様④ 苦戦する生鮮コンビニ

好調に店舗を増やしてきた生鮮コンビニが、同業他社や食品スーパーとの競争激化や地価上昇のため、出店が減速しています。

最大手の九九プラスは、前期(20063月期)は野菜の相場安などで競争力が低下(客数の減少、既存店売上の2.5%減)しました。新規出店の対象としていた地方での伸び悩みが目立ったこと、都心部の地価上昇が足かせとなったこともあり、20073月期の出店を予定の1/3130店と下方修正しました。

ローソンも、『ローソン100』の平均日販50万円、粗利益26%という当初の目標に対し、現状は日販45万円、粗利益率23%と厳しいことから、今年9月までの100店としていた『ローソン100』の出店計画を20072月までに80店に抑制しました。

エーエムピーエムやスリーエフなどの新規参入組も出店計画を下方修正しつつあります

(参考資料:2006523日 日本経済新聞)

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2006年5月27日 (土)

次世代コンビニ模様③ 調理するコンビニ

スリーエフは、総菜やおにぎり、弁当といった中食分野を強化した新業態店舗『gooz(グーツ)』の2号店を渋谷にオープンさせました。(1号店は横浜)

グーツは、パンは店内のオーブンで焼き、総菜類は現場で調理し、18種類のコーヒー(好きなコーヒーを混ぜ合わせることもできます)は30分ごとに入れ替える…といったように、店舗で調理した食品を提供することがコンセプトのスリーエフが独自に企画した新しいコンビニです。

このグーツ、営業時間は7時~20時で、日販で100万円を見込んでいますが、さて新しいコンビニのスタイルの一つと成り得るのでしょうか?

(参考資料:2006520日ビジネスアイ)

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2006年5月26日 (金)

次世代コンビニ模様② 拡大する新業態

ローソンは『ナチュラルローソン』を今期に本格的に拡大することを目指しています。

そして、コンビニを使わない客層を呼び込み、競合店と棲み分けができる点を活かして、現在の3倍の150店に店舗を増やすという筋書きを考えているようです。(FC展開も始めるようです)

例えば、ナチュラルローソン恵比寿南3丁目店では、30代前後の男性というコンビニの主客層と距離を置き、コンビニを敬遠しがちな所得に余裕のある働く女性などの新規客層の開拓に努めています。通常のコンビニで7対3の男女比がナチュラルローソンでは5対5という強みがあるので、女性の多い都心のオフィス街や住宅地ならば激戦区の中にも割って入れる自信があるというわけです。

(参考資料:200651日 日経MJ)

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2006年5月25日 (木)

次世代コンビニ模様① なるほど、そういう手が残っていたか?

ファミリーマートが4月上旬に宇都宮市のとある私立中学・高校に出店しました。大学へのコンビニ出店は珍しくなくなりましたが、高校だと珍しく、「へっ~」という感じがあります。

過剰出店と言われるコンビニですが、こう考えると、まだまだ出店余地はあると言えます。思いつくだけでも、小学校、動物園、遊園地、映画館、老人ホーム…とあるわけです。

しかし、営業時間に成約があることから、営業を軌道に乗せるのは簡単ではないはずです。いずれ淘汰が進み、勝ち残れる分野は限られるでしょう

(参考資料:2006518日 日刊ゲンダイ)

また、スターバックスコーヒー、タリーズコーヒー、ペッパーランチ、マクドナルドとといった外食チェーンも大学や企業内への出店を強化しています。これは、競争激化や地価上昇による出店候補先が不足していることが背景にあります。繁華街の路面店に比べて投資コストはほぼ半額にも関わらず、安定した集客力が継続的に見込める大学・企業内店舗はますます増加されると思われます。

(参考資料:2006524日 日本経済新聞)

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2006年5月24日 (水)

温泉もお魚天国

体外に有害物質を排出するデトックス(解毒)効果がある温浴施設が各地で相次いでオープンして、人気を集めています。

東京・お台場の大江戸温泉物語に新設された『舶来魚癒し処』は、人間の古い角質を好んで食べ、37度の温水でも生息できるコイ科の淡水魚『ガラ・ルファ』というドクターフィッシュの幼魚を放した湯殿です。足や手を入れると、この幼魚が古い角質を食べてくれ、美肌効果が期待できると言います。(ただし明確な医学根拠はありません)

151050円という料金設定にも関わらず、入館者の1割を占める100人近くが連日利用する人気ぶりです。

最近の温浴施設は、アトラクション施設の色が強く、癒しに加え驚きといった変化が求められます。そういったリピーターの声に応え続けていくことが少なからず必要なのでしょう。

他にも、箱根小涌園ユネッサン(5月末までの期間限定)、新江ノ島水族館にも同様な施設があり、年内に58施設で展開される予定だそうです。

(参考資料:2006510日 日経MJ&521日 ビジネスアイ)

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2006年5月23日 (火)

補給、毒出しときたら、次は巡り?

団塊ジュニア女性で流行の岩盤浴、ゲルマニウム温浴、ホットヨガは、『発汗デトックス(毒出し)系の美容』と言えます。今までの健康ブームは、現代人に不足しがちなものを補うだったのに対し、ここ2年は要らないものを出すと言う方向が受けていて、その究極のキーワードがデトックスなのです。

では、この次の健康美容のキーワードは何か?

美容ジャーナリストの岸紅子さんは『巡り』を挙げました。岸さんは「入れる、出す…と来たら、次はそういったことをスムーズにできるように、体の持つ機能そのものを健やかに働かせることに注目が集まると予想されるから」と、その理由を説明します。

消化、排泄といった体内循環を初めとした様々な体内サイクル正常化ための手段が、新たなマーケットを創出するのかもしれません。

(参考資料:200651日 フジサンケイビジネスアイ岸紅子コラム)

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2006年5月22日 (月)

歩いて ためて 商品券

歩数に応じてポイントがたまり、一定ポイントを集めると、商品券と交換できるという『健康版マイレージサービス』をNTTデータが始めました。

このサービスは、デジタル歩数計を専用ケーブルでパソコンにつないでNTTデータにデータを転送すると、1000歩ごとに1ヘルス(1円に換算)のポイントが付き、500ヘルスで500円の商品に変えられるという仕組みです(日々の歩数の推移はグラフで確認できます)

利用料が月額315円のこのサービス、果たして幅広い世代に受け容れられるでしょうか?

一生懸命歩くと良いことがあるかも…

(参考資料:200657日 フジサンケイビジネスアイ)

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2006年5月21日 (日)

女性の心を掴んだコンビニ 今後の課題は?

エーエム・ピー・エムが虎ノ門にオープンした『ハピリティ』は、女性客にターゲットを絞った新しいタイプのコンビニです。“弁当のボリュームがありすぎる”、“おかずに肉が多い”、“野菜が少ない”…といった女性のコンビニに対する不満を汲み上げ、さらに“コーヒー一つを取っても多くのものから選びたい”といった女性心理を巧みに掴んだ店作りを目指しました。その結果、順調に女性の固定客が増えています。

悩みの種は、女性専用と思われ、男性客が敬遠している点だそうですが、あれだけ女性専用と銘打っていれば、男性客が入り難いのは当たり前です。

新業態開発本部の水戸部徳子さんが「男性の来店も歓迎なんですが…」と言ってますが、そう言われても「はいそうですか!」というわけにはいきません。

ここまできたら「二兎を追うものは一兎も得ず」という姿勢を貫徹するぐらいの気持ちでやって欲しいですね。

(参考資料200654日 産経新聞)

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2006年5月20日 (土)

カリスマ車内販売員 ③ 現場の声が商品を変える

車内販売員は商品を売るのが仕事ですが、それだけではありません。

例えば、こんなことがありました。人気メニューの「すき焼き弁当」に対して、ある時期“味か落ちたのではないか?”と言う声が多く聞かれるようになりました。“どうしたものか?”と考えていると、“牛丼店が生卵を持ち帰れない夏期に半熟卵を使うことで売上を伸ばした”という新聞記事を見て、すき焼き弁当を半熟卵を使ってグレードアップすることを提案しました。この提案がトントン拍子に受け容れられ、リニューアルされたすき焼き弁当は大好評となったのでした。

このように、現場の情報や発想を作り手に伝えることができれば、必ず商品は良くなっていきます。売るだけでなく、お客さんの声を商品に活かす発想を作り手に伝える橋渡し役となることも車内販売員の大事な仕事なのです。

(参考資料200655日 日本経済新聞)

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2006年5月19日 (金)

カリスマ車内販売員 ② 心に届く二言目を!

新幹線『つばさ』の車内販売員である斉藤泉さんは、品物に付加価値(有用な情報等)をつけて得した気分を味わっていただくことを心がけています。ここで大事なことは「二言目が縮めるお客様との距離」です。

山形名産の焼き菓子ラスクを販売した時のことです。お客さんは手荷物が増えることを心配している様子なので、「この袋なら三箱まで手軽にお持ちいただけますよ!」と声をかけると、二箱買ってもらえました。そして、二言目として「実は東京にも取り扱っている店があります。後日、行かれてみては?」と声をかけました。すると、30分後に再びそのお客さんの前を通ると、お客さんが「今度、東京の店に行くわ」と声をかけながら、さらにもう二箱買ってくれたのでした。加えて、お客さんからも二言目として「今度、新庄に引っ越すけれど、そこでも手に入らないかしら?」と声がかかりました。そこで「新庄駅の改札でお渡しできるかもしれません」と伝え、名刺を渡しました。

このような接客は、自動販売機ではなく販売員だからこそできるのです。心に届く二言目でお客さんの満足度を高められるのは、車内販売員冥利に尽きる一コマと言えます。

(参考資料:2006429日 日本経済新聞)

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2006年5月18日 (木)

カリスマ車内販売員 ① 観察力で売る

新幹線『つばさ』の車内販売員である斉藤泉さんは、「日々のニーズを感じ取り、お客さんの一歩先を想像することが目標への近道」と言います。

お盆、年末年始の分散化のせいで、メディアの混雑情報だけではお客さんの流れは読みきることができなくなってきました。ですから、日々の積み重ねで育った感覚でカバーするのです。

『お盆で休むのは働く人だけだから、アルコールを多く用意しよう』『子供達は混雑を避けてお盆の前後に移動するから、お菓子を多く用意しよう』『Uターンのお客さんは、郷里でたっぷりと心とおなかが満たされているから弁当は控え目にしよう』…というように車内をイメージして何を多く用意するかを考えるのです。

(参考資料:2006415日 日本経済新聞)

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2006年5月17日 (水)

シニアだけではシニアは来ない

京王百貨店の宮田洋一社長は、「今年度から2008年度までの新年度計画においては3040代という下の年齢層向けの商品を増やす」という意外な戦略を語りました。

これは、こういうことです。

最重要ターゲットの団塊女性は「実年齢より若々しい気分でいる」「娘と一緒に買い物をすることが多い」という特徴があります。ということは、団塊ジュニア世代にも買ってもらえるような商品を置かないと、メインターゲットの団塊世代からはソッポを向かれてしまうのです。

つまり、娘を連れた母親にアピールするためには、3040代向け商品を充実させるのは当然のことなのです。

(参考資料:200651日 日経MJ)

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2006年5月16日 (火)

居酒屋の団塊攻略術⑤ 干物で惹きつける

八百八町が運営する『ひものや』は静かな雰囲気の居酒屋です。

この店の特徴は、店名から分かるとおり、カウンターの上に下がっている魚の干物です。

店の片隅で干物を焼いて試食できたり、お酒を持ち込んでちょっと一杯できたりする干物屋さんって、たまに観光地で見かけたりしますけれど、あれって何だかホッとしますよね?

この『ひものや』は、あの感覚を居酒屋にしたわけで、目のつけどころが鋭いと言えるユニークな居酒屋です。

当然のように、来店者の平均年齢は40歳半ばで、干物を肴に静かに焼酎のグラスを傾けながら飲める「団塊世代が退職しても来やすい店」になっています。

ちなみに、この『ひものや』、私の住んでいる街にあります。まだ行ったことはないのですが、なかなか頑張っているみたいです。

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2006年5月15日 (月)

居酒屋の団塊攻略術④ 健康と楽しさのバランス

ヴィア・ホールディングスのグループ会社が運営する『御歌噺子(おかばやし)』は、フォークの神様“岡林信康”氏が協力した居酒屋です。

日本酒と焼酎は36種類を揃え、料理は手作りと健康に配慮している古い民家風の店となっています。安くはありませんが、食へのこだわりが強い団塊からの評判はまずまずとなっています。

この実験店舗は「どうやったら団塊世代に来てもらえるか?」を考え実現したプロジェクトですが、問題は健康への配慮と美味しさの演出のバランスです。健康面を重視しすぎると病院給食のようになって居酒屋の気楽さや楽しさが薄れてしまうのが悩みのタネです。

(参考資料:200653日 日経MJ)

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2006年5月14日 (日)

居酒屋の団塊攻略術③ 居酒屋チェーンも動く

若者に照準を定める大手居酒屋チェーンも団塊世代の取り込みを進めています。やや高めのメニューを揃えた店を中高年向けの業態に切り替えているのです。

コロワイドの『三間堂』では、おでんの売り方を量が多くて中高年に不評の盛り合わせを一品単位で販売するとともに、各店舗に女将を置いて中高年に安心感を与えています。

大庄の『日本海庄や』では100店舗のうち6割に女将を配置するとともに、『庄や』では食べ残しをパックに詰めて持ち帰れるようにして、中高年を意識しています。

(参考資料:200653日 日経MJ)

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2006年5月13日 (土)

居酒屋の団塊攻略術② おばちゃんパワーで勝負

フジオフードシステムが運営する居酒屋『かっぽうぎ』の最大の売り物は「人」です。その最大の売り物である『従業員』は全て女性で、しかも平均年齢は52歳と、やや高め…です。ところが、団塊世代の男性にとって気兼ねなく話ができる存在である年の近いおばちゃんが醸し出すマニュアル的ではない、家庭的なくつろぎを重視した店作りがとても評価されているのです。これは、現在の客単価が当初の想定価格を上回る2200円という好調ぶりからも分かります。

『かっぽうぎ』は、2005年末までに38店を出店していますが、今後は積極的な出店でファンを増やし、団塊の世代の退職後に備えていく戦略を練っています。

(参考資料:200653日 日経MJ)

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2006年5月12日 (金)

居酒屋の団塊攻略術①

団塊世代が2007年から職場を離れることで、長きにわたるお得意様が居酒屋に立ち寄る機会が大幅に減ると予想されます。

そこで、危機感を強める居酒屋チェーンは、「健康志向のメニュー」、「くつろぎの空間」、「丁寧な接客」で馴染み客を引きとめようと知恵を絞りあっています。

そこで、明日から4日にわたって、団塊世代が魅力を感じてくれる店作りに励む居酒屋の挑戦を紹介していきます。

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2006年5月11日 (木)

懐を気にせず追加注文できるシステム

グループで食事をしていて気になるのは「今、幾らぐらい呑んだり食べてるの?」ということです。

「ええい、どうでもいいや!」と追加注文をして、精算時に「こんなばずじゃなかった」と思うこともありますし、反対に「もう少し食べたいけど、サイフが気になるから…」とオーダーをストップして、支払いの段階で「えっ、こんなに安いのなら、もっと食べたのになぁ~」と思うこともあるわけです。

もし、座席で現時点での支払額がデシタル表示される…そんなシステムがあれば、懐の加減とベストマッチングした注文ができて、お客さんの満足度が上がるような感じがします。

現在のIT事情を考えれば、十分に開発可能なので、あれば面白いと私は思います。

ただ、もちろん、このシステムはワリカンが前提の業態(居酒屋など)のみに通用するもので、高級フレンチとか会席料理のように支払額がゲストには分かっちゃいけないお店には向いてはいません。

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2006年5月10日 (水)

勇気を持って高い見積りを!

私は居酒屋での予約する際に一人当たりの予算額を聞きます。で、実際の支払額が予約時に聞いた予算とそれほど離れていなければ、まあまあ信頼できる店という判断をします。

しかし、多くのお店は少な目に見積もった金額を言う傾向が強いように感じます。高めの金額を言うと、「じゃあ別の店にします」と言われるのが嫌なのでしょうが、“何度も利用して欲しい”“価格だけで勝負している店ではない”という気持ちがあるならば、勇気を持って正直な見積りをして欲しいと思います。

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2006年5月 9日 (火)

知恵という設備投資

店舗の構造上、冬はドアが開くと冷気が入ってきてしまうケースがあります。ここで、「店舗の改装等が伴うから対策のしようがない」と思うか、「お金をかけずに、お客さんのために何かできないか?」と考えるかで大きな違いが出てきます。

二つのコーヒーショップでの実例です。

あるコーヒーショップは何もしませんでした。しかし、別のコーヒーショップはブランケットの貸し出しサービスを始めました。

両店舗とも冷気を防ぐ改装工事はしていませんが、お客さんの印象は全く違います。ブランケットを貸し出している店に対する好感度は上がり、冷気が入ってくることに対して寛容な気持ちになれますが、何もしなかった店に対しては“何で寒いんだよ!”という感情が涌いてきます。

経営者や現場責任者が少しでも改善できる点はないか…という気持ちを持って、行動することは、設備投資を凌ぐ効果をもたらしてくれるのです。

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2006年5月 8日 (月)

今度は大丈夫?マクドナルド②

マクドナルドを初めとするハンバーガーショップに行くと、ハンバーガー単品の価格が分かり難いメニュー表になっています。粗利益の高いセットメニューを売りたい!という気持ちは痛いほど分かりますが、単品メニューの価格をとても小さく隅っこのほうに書いているのは、余りにもやり過ぎです。(こうすれば単品を注文しないとでも思ってるのでしょうか?)

単品だろうが、セットだろうが、オーダーを決めるのはお客さんです。

利幅の高い商品を売りたいがために利幅の低い単品を分かり難いところに表示するような姑息な手法を使っているから、価格だけで店の価値を評価されているように私は思います。

「セット価格シンドローム」から抜け出さない限り、マック再生は厳しい気がしてなりません。

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2006年5月 7日 (日)

今度は大丈夫?マクドナルド①

マクドナルドは、100円マックを維持しつつ、セット価格の値上げや新商品の投入で客単価を引き上げる方針を打ち出しました。

今回のセットメニュー引き上げに消費者の理解は得られるのでしょうか?

原田CEOは「100円でこんなに良いものが食べられると言う感動を作りに一年かけた。この先行投資に対価頂きたい」「4年前の値上げと違い、今回は作り置きではなく、注文を受けてから作るようになったから値上げしたと説明できる」と語り、自信の程を語っています。

(参考資料:2006424 日経MJ) 

う~ん、本当にそうなんでしようか?…かなり疑問です。

まだまだ中途半端な戦略のような気がしてなりません。「マクドナルドは価格ではなく品質がセールスポイントである」と、お客さんに認識してもらって初めて、高価格戦略が実を結ぶように私は思います。

私は100円マックで“感激してない”人なので、原田CEOの説明では納得できないというのが本音ですね。

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2006年5月 6日 (土)

外食産業の常識を疑え!③ 権限委譲で人材を育てる

『ヴェア・ホールディングス』は借入れについては、各事業会社が個別に金融機関と交渉するスタイルを取ります。グループ全体で一括借入れすれば、金利は下がり、グループ全体の借入れコストを抑えることが可能となるのですが、あえてしません。

この無謀ともいえる権限委譲の目的は、各事業会社の幹部に経営感覚を磨かせるためです。優秀な幹部社員の育成することで、幹部を通して優秀な店長を育てることができ、さらに優秀な店長は優れたアルバイトを定着させて店の魅力を高めるというように人材の好循環が期待できるのです。

高度成長期の手法は違いますが、賑わう店を求める経営者の真摯な姿勢は不変なのです。

(参考資料2006424日 日経MJ)

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2006年5月 5日 (金)

外食産業の常識を疑え!② 店ごとに求める食材は違うはず

『ヴェア・ホールディングス』はグループ一括仕入をせず、傘下事業各社が個別に仕入れをしています。ここでは、その実例を簡単に紹介します。

海鮮居酒屋の『魚や一丁』は、以前は刺身用として冷凍品を使っていましたが、現在ではすべて生の鮮魚を使い、冷凍品は一切使っていません。このため、原価率は38%から53%に大幅に上がりましたが、「お客さんを呼べる刺身料理」を目指すために、敢えて冷凍品を追放しました。

焼鳥屋の『総本家美長絵扇屋』とは、社長が同じなのですが、食材の一本化はしません。その理由は、業態によって食材に求める品質レベルが違うからです。

例えば、マグロのネギトロは、『魚や一丁』では生マグロの中落ちを仕入れ、包丁で叩いて作れますが、『総本家美長絵扇屋』では、ネギトロの状態になっている低価格の冷凍パックを使います。これはネギトロを集客の武器と位置づける『魚や一丁』に対して、『総本家美長絵扇屋』は単なるサイドメニューと考えているからです。

また、米は『魚や一丁』では酢飯用を、『総本家美長絵扇屋』では焼きオニギリに向いた種類を仕入れています。

(参考資料2006424日 日経MJ)

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2006年5月 4日 (木)

外食産業の常識を疑え!① バラバラに仕入れる

食材の大量調達で仕入コストを削減するのが、外食産業の常識です。しかし、『ヴェア・ホールディングス』は傘下の各事業会社がバラバラに食材を仕入れています。

横川紀夫会長は、「仕入コストを削減してもそれだけではお客さんは来ない。各業態に合った品質の食材を調達できてお客さんを呼ぶことができる。まずは集客力向上が先で、利益はそこから始まる」「低成長の時代では経営を変える必要がある。効率性と利益の追求ではなく、お客さんを呼び戻すのが重要なのである」と語り、その方策の一つとして、個別仕入れを実施しているのです。

この仕入れ方式は、“本部が悪いから売れないダメなんだ”という言い訳を封じ込めるともに、自分達が良いと思って仕入で食材だからこそ“何とかして売ろう”という気持ちにさせるという二つの狙いが込められています。

料理の質が向上し、客数も増えたという結果を考えると、このバラバラ仕入れ方式、まずは成功したと言えるでしょう。(参考資料2006424日 日経MJ)

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2006年5月 3日 (水)

巨人JTB 分社化で顧客ニーズを掴む③

JTB東北では、1泊2日で1万円から、2泊3日で17,500円からという新商品『添乗員付きバスたび』を発売しました。

農閑期に低価格商品を投入することで、地域のニーズをシッカリと掴み、3ヶ月で2300人を集客するというヒット商品となりました。

以前のJTBは東京中心の体制だったため、全国平均で設定した価格の商品が多く、しかも広告も首都圏需要の多い夏場に集中しがちでした。

分社化による地域ごとに独自の戦略を取れるようになったため、柔軟な発想に基づく商品開発ができるようになり、『添乗員付きバスたび』のような商品開発が可能となったというわけです。

(参考資料2006426日 日経MJ)

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2006年5月 2日 (火)

巨人JTB 分社化で顧客ニーズを掴む②

「料金設定は一人ごとが基本、宣伝は新聞を基本とする」という取り決めがあったJTBですが、分社化に伴い、埼玉の“JTB関東”では、ペア料金(48,000円)のみ、宣伝は地元のフリーペーパーをメインとした『ソウル3日間の旅』という地域限定商品を発売しました。

「埼玉県人は2人単位で海外旅行に行き、新聞広告よりフリーペーパーに反応する」という地域性に着目したこの商品は、2回の募集で110人を集客するというヒット商品となりました。

このようにJTBは分社化で、地域ニーズに密着した商品、販促を独自判断で展開する新しいビジネスモデルに取り組み始めました。この規模よりも小回りを重視する戦略が成功するかどうかは大いに注目すべき点だと思います。

(参考資料2006426日 日経MJ)

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2006年5月 1日 (月)

巨人JTB 分社化で顧客ニーズを掴む①

旅行会社最大手のJTBは41日より持ち株会社に移行しました。地域ごとに事業会社を置き、市場別(ネット通販等)の専門会社も設けて、新しい時代に合った体制作りを目指しています。

分社化することで、細分化する顧客ニーズに対応できるというメリットがありますが、大量仕入によるスケールメリットが薄れるというデメリットも考えられます。つまりは、“スケールメリットの追求”と“細分化する市場への対応”の両立をいかに実現できるか?がこの分社化成功のカギとなりそうです。

(参考資料2006426日 日経MJ)

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