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2006年7月

2006年7月31日 (月)

ブランド名ではなくコンセプト

『コントワー・デ・コトニエ』は母と娘が一緒に切られる洋服として、フランスでは誰もが知っているブランドですが、日本では無名の存在です。

この長い名前をいかにして日本人に覚えてもらうか?ということが日本で展開する上でのポイントとなりました。そこで『コントワー・デ・コトニエ』が取ったのは、ブランド名ではなく、“母と娘”というコンセプトを地道に訴え続ける戦略でした。

当初、この戦略は百貨店からは不評を買いましたが、日本に同様のコンセプトを掲げるブランドが無いこと、20代の娘にとって母親は一緒にお洒落を楽しむ友人のイメージを持っていることから勝算アリと判断して継続したことで消費者の認知を受け、日によって売上がトップになる百貨店も出てくるようになったというわけです。また、ショーのモデルの公募にも力を入れました。480組から選ばれた一組の母と娘がパリ市内のショーに登場し、喝采を浴びました。この試みがブランド浸透に貢献したことは言うまでもありません。

(参考資料:200679日 日経MJ)

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2006年7月30日 (日)

値下げ戦略への挑戦

『幸楽苑』は、看板メニューである“中華そば”をこの5月に390円(原価117円)から290円に値下げしました。

めん、具財、ツユにかかる原価は変わらないため、この値下げによって利益が1100円減となり、利益率は6割となりました。

利益を確保するためには、客数を増やすことに加えて、客単価をアップさせることが必要です。そこで“幸楽苑”は、粗利益の高いサイドメニューを充実させ、中華そばと組み合わせることで客単価の引き上げるという戦略を取っています。また併せて、セントラルキッチンの稼働率の向上による生産効率アップにも力を入れています。

(参考資料:2006721日 日経MJ)

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2006年7月29日 (土)

低価格パブの秘密

英国風パブを展開する「パブ」は30代以上に低価格でスコッチやビールを飲ませる新業態『82エールハウス』に力を入れています。

22種類のシングルモルトを伝統的なバーの半値近い1杯500600円という価格で飲めるのですが、この低価格の秘密は、1杯ごとにカウンターで代金を支払うスタイルなので人件費が抑えられること、ビール(4割)と比べ原価率が低いウィスキーを中心であることです。

(参考資料:2006724日 日経MJ)

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2006年7月28日 (金)

コンビニ全世代対応へ

コンビニは、店舗数40,000を超えてから飽和間が強まり、従来の全体収益の拡大を前提とする成長戦略は限界に差し掛かっています。コンビニ各社は、女性や高齢者といった新たな顧客層の開拓を急いでいます。

生鮮食料品を扱う新業態に乗り出すローソンやサークルKに対して、高齢者の需要の取り込みを目指すセブンイレブンは御用聞きサービスを拡大しています。また各社とも、既存店については利益重視の方向を打ち出し、粗利益の高い独自商品の開発を進めています。

(参考資料:2006628日&726日 日経MJ)

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2006年7月27日 (木)

コンビニ成長鈍化鮮明に

日本経済新聞社によると、2005年度のコンビニ売上高は前年度比2.0%増になりました。この伸び率は、冷夏に悩んだ2003年度に次ぐ過去2番目の低さでした。

しかも、既存店の売上については、2000年から6年続けて減少しています。特に昨年10月以降は、平均3%程度まで減少幅が広がりました。6月にタバコの駆け込み需要でプラスに転じて、ホッと一息つきましたが、今なお厳しい状態であることは変わりありません。

(参考資料:2006726日 日本経済新聞)

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2006年7月26日 (水)

スーパー生き残り カギは自前主義③

客数増加で46月の既存店売上が3%の伸びている『いかりスーパー』の復調を支えるのが、総菜などの自社生産体制です。のべ床面積9700㎡の工場で和洋中500品目を自社製造する強みは、天然の食材だけで作るめんツユ、ジックリと煮込んだスープなどに代表される他では真似のできない商品力です。

その商品力は、素材や製法にこだわり、関西人の舌に合う味付けに整えることから生まれます。そしてまた、内製だからこそ、味の切り替えや素早い企画にも対応できるのです。

ただし、単価が高くなる、投資・人件費の負担が重くなるといったリスクもあるので慎重な舵取りが必要になってきます。(参考資料:2006724日 日経MJ)

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2006年7月25日 (火)

スーパー生き残り カギは自前主義②

20054月に『京北スーパー』(千葉県柏市)は、月5万円以上を最上級とするポイント制を導入した結果、8万人だったカード会員が13万人まで増加しました。15万人の来店者のうち、95%がカード会員ですが、蓄積されたデータは全て自社で分析し、クレジットカード会社等の外部と提携しないことでリスクを低減しています。

『京北スーパー』が上得意客を繋ぎとめ、シッカリと儲ける仕組みを作れた秘訣は二つあります。

①顧客データに基づいた品揃えを徹底したこと

結果として、上得意客が好む商品はPOS分析が例え下位であっても、優先して棚に並べるなどの柔軟な品揃えを行うことが可能となりました。

②毎日決算の実施

毎日決算を行うことで、毎朝の会議では前日の販促策の結果が数字として明示され、従業員が「売れない理由」と「テコ入れ策」を考えて、利益を意識した販売を心がけるようになったそうです。

(参考資料:2006724日 日経MJ)

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2006年7月24日 (月)

スーパー生き残り カギは自前主義①

『アットマーク上満店』(神奈川県相模原市)の安さの秘密は、メーカーが余剰生産した大手スーパー向け商品を卸値の5070%引きで引き取っていることです。

この戦略を可能にしているのが、親会社の運送会社『グルメン』と連携した“自前主義”です。

毎日、全国2000のメーカーから安く仕入れることができる掘り出し物情報が『グルメン』にFAXで届きます。その中に目玉商品となるものがあるならば、GPSを使って最寄のトラックで商品を引き取りに活かせるのです。これは小売業者単体では取ることができない戦略で、小売と運送を両方取り揃えている強みです。しかも、トラックの稼働率を高める効果もあり、結果として『アットマーク』の物流負担も軽減されるのです。

(参考資料:2006724日 日経MJ)

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2006年7月23日 (日)

成城の挑戦② 富裕層を取り込め!

東京・成城学園前駅前に“グローバルダイニング”の新業態のコーヒー専門店『 カフェ・デカダンス 』 が5月にオープンしました。

外光を取り入れる現代的ガラス窓と古風な内装を併せ持った店内にコーヒー豆を煎った香りが漂い、新しさと懐かしさが混在しています。

高級セルフコーヒー店というカテゴリーに属するかと思われますが、“グローバルダイニング”としては、将来は全国展開できる業態の一つに成長させることを目標にしており、そういった意味でこの成城の店舗の持つ役割は大きいかと思われます。

が、この店舗のあった場所は、以前も高級喫茶店(全くの別会社が経営)だった為に、“グローバルダイニング”の新業態というインパクトを通行人に全く与えられないハンデがあるのが、ちょっと気にはなります。成城には、他にも高級喫茶店(アルプスやマルメゾンなど)があるので、勝ち抜くのは大変かと思われますね。

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2006年7月22日 (土)

成城の挑戦① 富裕層を取り込め!

成城石井は、東京・成城学園駅前の『本店』そばに姉妹店『Village成城石井』(店舗面積240㎡)をオープンさせました。

Village成城石井』は酒とつまみ(チーズ・ハム・総菜等)の専門店で、価格は高くとも高品質の商品を求める中高年をターゲットとしています。客単価2000円、日販136万円を目標とし、家庭用の商品が中心となる本店を補う役割も持っています。

先日、実際に行ってみましたが、店内は質素な内装の本店と異なり、高級感のある雰囲気を醸し出していますし、なるほど酒類の品揃えも充実していました。ワインは温度管理がされた専用スペースで管理され、☆千円から20万円超までのボトルが用意されていました(ただ、照明を落としていることもあり、ワインのラベルが見にくかったです。管理のため当然なのですが、何らか対策をして欲しいですね)。また、焼酎の量り売りができるのもこの店の特徴です。300mlまたは500mlの容器に詰めて販売してくれます。

最近はやや普通の街になりつつあった成城ですが、この新店舗が富裕層の需要を汲み取れるか?が今後の動向が楽しみです。

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2006年7月21日 (金)

熱血店主 全国の蔵元を廻る

東京・亀戸にある『長谷川酒屋』は、30坪の店内に800種以上の銘酒が並びますが、値引きは一切せず、売上高が前年比15%のペースで推移しています。

この好調の秘訣は、蔵元との強い信頼関係です。店長の長谷川浩一さんは、全国の造り酒屋のうち半数近い500軒は訪問しました。この地道な蔵巡りを重ねた結果、造り酒屋からの信頼を勝ち取りました。飽きの来ないジックリ飲める低アルコールの酒である『東一』(佐賀・王町田酒造)は、長谷川さんの要望にも蔵元が耳を傾けてくれたことで誕生したのです。

(参考資料:2006628日 日経MJ)

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2006年7月20日 (木)

“アイディア力”で目指せ!日本一のディーラー

練馬日産自動車では、『6668作戦』を展開しています。これは、各営業マンが600人の顧客基盤を確保し、6年ごとの買い替え需要の6割に買い換えてもらって月5台の車を売り、これに+3台でトータル8台の販売を目指すプロジェクトです。

この作戦実現のために、練馬日産自動車は数々の工夫を凝らしています。

①試乗車の台数を一般店の2~3倍配備する

②ローンの支払い方法を工夫する

豊年プラン 年1回の収穫時に支払いを集中できる農家向け

年金プラン 年金の給付にあわせて2ヶ月に1回支払う高齢者向け

③カーライフ応援団という仕組みを作る

車両点検費を7年間無料にして、顧客との接点を増やす。結果として、スタンドに流れがちな車検需要を確実に取り込める、買い替え時に有利となる…という相乗効果が期待できまる。

経営者と現場責任者との責任分担が明確化しているのも強みの一つです。

天野洋一社長の「売るための仕組みを作るのが経営者の仕事。知恵を絞れば生き残れる」という発言と、津田健店長の「デジタルに会社の将来を考えるのが社長の仕事。それをアナログに変換して顧客に伝えるのが現場の仕事」の発言からも、意識の共有化ができていることが分かります。

(参考資料:2006630日 日経産業新聞)

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2006年7月19日 (水)

小商圏の大賑わい

大規模化で広域集客を競うことが商売の王道でしたが、商圏を狭めると隠れたニーズが浮き出てくることに気付いた小売業者が戦略を転換し始めました。中規模百貨店の京急百貨店(横浜市)店が、都心の老舗にもヒケを取らない賑わいを誇るのは、小商圏のお客さんの心をキッチリと掴んでいるからです。

買い手の変化は、売り手の予想を超えて進みます。その変化を掴む手かがりは、逆説の中にあるのです。そんな例をここでは紹介します。

道を狭めてみる

各月第4日曜日に開催される『いなり楽市』は、豊川稲荷の門前で約50店が通りに戸板を並べ、自由に商売をして縁日を演出する縁日です。道幅が810mから5mに狭くなることで、滞留時間が倍以上に伸び、売上が5%以上伸びました。

クルマでなくて自転車

東武東上線の上福岡駅前にオープンした『ココネ上福岡』は、目標通りに6000人の利用者を集めていますが、一つだけ誤算がありました。それは収用台数300台の駐車場の利用が60台に留まったことです。売り手にクルマ社会という思い込みがあったのですが、実は自転車で利用する人のほうが多かったのです。

銀座の『三越』が数百台の駐輪場設備を改装計画に盛り込んでいることから分かるように、車がなくとも成り立つ小商圏が今後は増加すると予想されます。(参考資料:2006625日 日本経済新聞)

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2006年7月18日 (火)

クルマで横付けできる商店街

京都府綾部市の西町アイタウンは、「商店街の駐車禁止解除を市に求めている」ユニークな商店街です。これは、商店街に徒歩で来る人は意外と少なく、車で来る人が結構多いことに着目し、路上での短時間駐車ができればワンストップショッピングに非常に便利ではないか?という発想が基になつています。

西町商店街では、専用駐車場の他に、路側に停車のためのクボミを幾つも設けるなどの工夫を凝らし、短時間の駐車をしやすい環境作りを行っています。このような取り組みの結果、欧米でよく見かける『クルマで横付けできる商店街』が西町スタイルのひとつの特徴になっています。(参考資料:2006620日 日経MJ)

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2006年7月17日 (月)

ゼロ金利解除② 暮らしへの影響は?

日銀のゼロ金利解除による暮らしの変化は…預金者がちょっとした恩恵を受ける半面、住宅ローン金利は上昇する見通しのため、給与のアップ等がないと、家計は厳しくなると予想されます。

具体的には下記のようなことが予想されます。

①普通預金

金利は現在の0.001%から0.1%に上昇(三菱、みずほ等)

②住宅ローン

引き上げの可能性があるため、繰上げ返済やこまめな見直しが必要になってきます。

③生命保険

市場金利が上がった場合、予定利率の引き上げがって加入者に有利となる可能性があります。

(参考資料:2006715日 日本経済新聞)

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2006年7月16日 (日)

ゼロ金利解除① 中小企業への影響 

日銀は、5年4ヶ月ぶりに短期金利をほぼ0%に抑え込んできたゼロ金利政策の解除を決め、無担保コール翌日物金利の目標をゼロから0.25%に引き上げて、即日実行しました。

このゼロ金利解除が中小企業にどう影響するのでしょうか?

①東京商工会議所の井上裕之副会頭は、「解除はもう少し先に延ばして欲しかった。原油や原材料の価格が上がっているこの時期に金利も上がると厳しい」と語り、中小企業への悪影響を懸念しています。

②新銀行東京の丹冶幹雄執行役は、「中小企業向けの貸出金利は、ゼロ金利解除が既に織り込み済みなので、すぐに上昇することはないだろう」と発言し、早急な金利上昇の可能性は低いと示唆しました。

③城北信用金庫の総合企画部では、「今後は中小零細企業の実情を考慮に入れて、慎重な金融政策運営を望む」とコメントを出して、追加利上げをけん制しています。

(参考資料:2006715日 日本経済新聞)

つまり、慌てる必要はないが、中長期的には金利上昇は避けられないので、今から十分な対策を練る必要があるというのが結論でしょう。

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2006年7月15日 (土)

ちょい贅沢でいこう!

日経MJがまとめた2005年度小売業調査によると、商品の価格戦略を転換した企業の強さが目立ちました。“ちょっと贅沢したい”という消費者心理を捉え、高価格帯の品揃えが成功のカギとなったのです。

日本橋の高島屋のダーバンの売場では、春夏物スーツに高級輸入生地を使い、縫製に凝った9万円以上の商品が増えました。

有明の大塚家具では、高級家具の売れ行きが好調です。

スーパーのライフの衣料品売場は、陳列商品数を圧縮して、買い難い売場の商品を見やすく配置したり、不良在庫を処分するための特売を減らしたりして、客単価をアップさせました。

これらとは反対に、低価格路線で成功も例もあります。

家具販売のニトリは、販売管理にかけるコストを徹底的に見直すことで、海外の生産能力を増強しています。

(参考資料:2006628日 日経MJ)

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2006年7月14日 (金)

ヨイショとは言わせない!

京王百貨店は、他の百貨店にはない独自の考え方を持っています。それを、一言で表現すると『ヨイショ!と言わせない売場作り』です。

下記のような工夫を凝らし、中高年客の視点に立った店作りを目指しています。

①イスの高さを抑えて座り易さを重視

改装に際し、ハイチェアを減らし、大幅にローチェアの数を増やしました

②売り場の配置はできるだけ変えない

新規のお客さんも大事だが、既存の顧客満足度を高めることを第一と考えて、いつでも迷わずに売場に行けるようにしました。

③床材は安全を重視し、表示も見やすく

高級感よりも店内で買い物をする居心地のよさを高めることが重要と判断しました。

(参考資料:2006630日 日経MJ)

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2006年7月13日 (木)

変わり種温浴 いろいろ

趣向を凝らした新しい温浴サービスが続々と登場しています。

樽風呂(東京・恵比寿『アズ・ビューティー・サロン』)

実際にウィスキーを熟成していた樽を60℃にして、その中にスッポリと入る形で入浴します。

酵素風呂(東京・巣鴨『巣鴨酵素風呂』)

ヒノキのオガクズと60種類の酵素を混ぜて熱を発生させて、砂風呂のように体にかけることで身体を暖める

足湯レストラン(東京・港『フィォーリア・アリアブル』)

創作料理のこのレストランで足湯やジャクジーを設置した部屋が人気を集めています。

岩盤浴(大阪『クーラ心斎橋』)

人気の岩盤浴ですが、付加価値をつけたサービスが登場しています。

大阪の『クーラ心斎橋』では、入浴後に最新の化粧品を無料で試せるサービスが人気を集め、1ヶ月の利用者は予想を2割も上回る2000人にも上っています。

(参考資料:2006627日 日本経済新聞)

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2006年7月12日 (水)

黒酢の足湯

健康医学社の国分工場(鹿児島市)内に日本初の「黒酢の足湯」が登場しました。

この足湯は、黒酢50100ccとぬるま湯300500ccを入れた厚手のポリ袋に両足を入れ、温泉に浮かべる形で利用します。

「黒酢」と「足湯」という今一番人気のある健康定番を合わせた「黒酢の足湯」、実験的な色合いも強いようですが、今後の展開に注目したいですね。

ちなみに、足湯専用の『あし湯黒酢』もインターネットで買えます。興味のある方はチェックしてみてください。

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2006年7月11日 (火)

歴史書専門の書店

今年の2月に、神田小川町に一風変わった新刊書店『歴史時代書房時代屋』がオープンしました。

書籍30,000点、雑誌や雑貨で12,000点という“歴史関連でないものはない”という品揃えに加えて、朱塗りの階段、店頭に鎮座する鎧兜、和服姿の店員…といった内装も相まって、まるで“戦国時代がテーマのアミューズメント施設”のようです。

このような歴史小説専門店をオープンした理由は、通常の書籍の回転率が年34回転なのに対して、歴史小説のそれは12回転という高回転率に加えて、書籍だけで利益を取らずに、粗利益の高い雑貨販売や飲食業を導入し、収益全体を安定向上させれると判断したからです。(ちなみに、粗利益は、新刊22%、雑貨50%、全体で35%)

平均客単価2000円、月商は目標の1500万円には届きませんでしたが、1200万円前後と上々の滑り出しとなっています。

今後は多店舗化を目指すとともに、ミステリーや映画に絞った専門書店の出店も検討しています。(参考資料:2006626日 日経MJ)

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2006年7月10日 (月)

切れない喫煙派

外食サービス業は“禁煙か?喫煙か?”で頭を悩ませています。

ワタミは鳴り物入りで開始した全面禁煙居酒屋から撤退しました。理由としては、深夜帯に客が入らない、売上高の2割を占める宴会が殆ど入らないためです(ワタミグループの同規模店舗より売上が2割少ないそうです)

このように、外食産業は『全面禁煙を実施しながら、喫煙者の顧客を逃すことをガマンできずに分煙に戻す』という歴史を歩んできました。喫煙率の減少ばかりに目を奪われがちですが、喫煙消費者の力は侮れず、対策一つで実績に大きく影響が出ます。そこで、外食産業が行き着いた一つの回答は「嫌煙派が許容できるような分煙環境を作る」ということでした。

また、利用者の喫煙に対する意識も業態によって異なります。居酒屋では、喫煙に寛容という回答が60.9%でしたが、これがレストランとなると五分五分となります。また、牛丼・ラーメン・定食屋では滞在時間が短いため喫煙問題に関心を持つ人が2割程度でした。この業態による意識の違いが悩みの種の一つでもあるわけです。(参考資料:200673日 日経MJ)

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2006年7月 9日 (日)

マニアが支えるユニクロ

ユニクロ国分寺エル店の店長である佐々木彩さんは、自称“ユニクロマニア”というほど、ユニクロ製品が大好きです。

彼女は「ブランドの服よりユニクロのほうが絶対に質が良く、安かろう悪かろうでないこことは着れば分かる」と言います。ですから、「えっ、それってユニクロで買えるの?」と人に言われた時ほど嬉しい時はないそうです。

しかも、佐々木さんは、休日も同期入社の社員と遊びつつ相談するそうです。一般の会社では考えられませんが、彼女曰く「すごく気が合うから、ずっと一緒にいても飽きない」

柳井会長のような生真面目なトップがいる会社に楽しい服が作れるわけない!と思ってましたが、佐々木さんのような社員がいるからユニクロは頑張っているんだと認識を新たにしました。

(参考資料:2006613日 日刊ゲンダイ)

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2006年7月 8日 (土)

2006年下半期トレンド予報

下半期のトレンドは、『かって見たことのある消費キーワード』が復活すると予想されます。これらは、1980年代のバブル期のトレンドと共通項が多いことから、あの熱狂を知っている人たちが飛びつき、ひょっとして第二次バブルが到来するかも。(敬遠されて期待はずれ…ということも大いに考えられますが…)

①ウォーターフロント 夏から秋に個性派の複合商業施設がオープン

②テーマパーク 豊洲に子供向け仕事体験テーマパーク、柏にロハスがテーマの施設

③超高層ビル 名古屋駅前の“ミットランドスクウェア”

④アート

⑤高級車

⑥高級フレンチ 六本木の“東京ミットランド”にコンランブランドがオープン

(参考資料:006621日 日経MJ)

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2006年7月 7日 (金)

2006年上半期ヒット番付

2006年上半期ヒット番付は、癒し、低価格が後退し、もう一度強く元気にといった要素が台頭し、攻めの消費ヒットが動き始めました。

横綱 東 脳を鍛えるゲーム 西 ダヴィンチコード

大関 東 キッズケータイ 西 携帯クレジット

関脇 東 サムライブルー 西 金芽米

小結 東 ヒートポンプ家電 西 軽Car

前1 東 ブラビア 西 ワンゼグ

前2 東 表参道 西 IKEA

前3 東 炭酸飲料 西 疲れを取る酵素

前4 東 モーツアルト 西 元気が出る邦画

前5 東 チョコレート効果 西 ラブレ

番付を眺めていると、様々なロマンを感じるヒットが目立ちます。

これは、不景気で身動きが取れなかった消費者が上期の回復基調に触発され、内なる変革願望を叶えようと動き始めているためと言えそうです。

(参考資料:006621日 日経MJ)

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2006年7月 6日 (木)

ローソンの挑戦③ 弁当革命

ナチュラルローソンは、遺伝子型ダイエットを取り入れた弁当やサンドイッチを発売しています。こういう風に言うとかなり大袈裟に感じますが、肥満のタイプを3つに分類して、それぞれの状態に合わせた太り難い食材を使ったメニュー構成になっており、パッケージのセンスの良さも相まってなかなかの商品になっています。

また、920円という高額な弁当も数量限定で販売しています。先日、実際に食べてみましたがコンビニの弁当とは思えない美味しさでした。これなら、無理して高くて今ひとつの駅弁を買う必要ないです。

ワンランク上のコンビニというイメージを無理なく演出しているナチュラルローソン。この戦略は意外や意外、セブンイレブンを慌てさせる存在になるかも…と私は感じています。

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2006年7月 5日 (水)

ローソンの挑戦② 大いなる実験

ローソンは、“ローソン”と“ストア100”の棲み分けの実験を行っています。今年2月から東京練馬の住宅街で、わすが200mの距離に『ローソン江古田栄恵町店』と『ストア100武蔵大学前店』が並べて、自社競合が起こらないことを検証しているわけです。

4ヶ月が経過していますが、先行店のローソンの売上に変化はありません。一方のストア100はローソンから業態転換した店舗ですが、日販はローソン時代と比べて3割近く増加しています。

このように併存が売上にあまり影響がない理由は、両店舗の客層の違いと言われています。

ストア1001020代の学生が主で、弁当は最高で399円という割安感が高く評価されているのに対して、ローソンは30代会社員が多く、必要以上の低価格を求めません。

ローソンは、近隣の加盟店オーナーに複数店としてストア100の運営を委ねる方法を想定していることから、既存のローソンと棲み分けが可能な店舗モデルができれば、ライバル店の進出を防ぎながら近隣商圏の隙間を埋める新たな出店戦略が描けるかもしれませんね

(参考資料:2006626日 日経MJ)

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2006年7月 4日 (火)

ローソンの挑戦① 5年後にむけて

新浪社長が5年後のローソンの姿を下記の様に語っていました。

入店すると、携帯電話を経由して会員であるか否か?を自動的に確認する

会員と判定されると、無線自動識別(PFID)で携帯電話に情報が次々と流れてくる

携帯電話の決済機能を使い、出口で自動的に決済する(カウンターで支払う必要なし)

発注も自動化し、夜中は無人化するため、店舗の運営は現在の20人から5人に減少する

そして、生産性向上した分は人間らしい部分に使い、昔の八百屋のように店員が「おばあちゃん元気?」と声をかけることができる雰囲気の店舗とする

このシナリオが実現するには、ICT(情報通販技術)の着実な進歩が前提となりますが、さてどうなるでしょうか?(参考資料:2006620日 日本経済新聞)

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2006年7月 3日 (月)

マイ水筒 ブレイク直前かも?

ハンドバックにすっぽり入る小さめの水筒が女性に人気で、職場で愛用する人が増えています。

一時はペットボトルの普及で大きく需要が落ち込んだ水筒ですが、“使い捨てよりは環境に優しい”と見直しの機運が静かに高まっています。

500ml以下で、保温や保冷に優れるステンレス製魔法瓶を採用しているもの(中心価格帯は20004000円)が現在の売れ筋で、家で入れたハーブティーなどを職場でも楽しく飲むために購入していく人が増えているそうです。

この静かな水筒ブーム、i-Podの時のように海外ブランドがファッション性に富んだ周辺商品を販売したりすると、ブームに火がつく可能性があるように個人的には思うのですが、どうでしょうか?

(参考資料:2006628日 日本経済新聞)

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2006年7月 2日 (日)

食品スーパーの価格激戦③

日本チェーンストア協会によると、食品スーパーの2005年末の売り場面積は2234万㎡となり、2000年末より13.5%アップしましたが、総販売額は反対に12.8%の減少し、さらに単位面積あたりの販売効率が20%以上の減少し、その売場効率の低下が際立っています。

それは、増収増益を確保した企業がある一方で、減益企業が目立つという事実からも分かります。

この売場効率の低下の主たる原因は、ドラックストア、ホームセンターといった異業種との価格競争の激化によることは明白であり、異業種との価格競争を勝ち抜くだけの仕組みを作る発想の柔軟性がいま食品スーパーに求められているのです。

(参考資料:2006619日 日経MJ)

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2006年7月 1日 (土)

食品スーパーの価格激戦②

『オーケー相模原』から500m離れたスーパー『オオゼキ相模原店』には、新鮮さ、安さ、形の良さなど消費者を惹き付ける商品の揃う青果売場があります。

午前9時、競合するオーケーの売場を見たオオゼキの現場担当者が、まだ市場に残っている青果担当者に連絡を取り、市場に残る目玉となりうる商品を安く買い付けます。そして、正午ごろにはオーケーを凌ぐ量と質と価格の青果が並びます。

反対に、オーケーの現場担当者は、常時オオゼキの店頭をチェックし、値下げの動きがあればすぐにオーケーの店頭価格を下げるように指示します

このように、食品スーパーは集客の核である青果を巡って、価格競争を繰り広げています。そして、利益を度外視してでも、この勝負を制することが異業種との競争力にも繋がるのです。

(参考資料:2006619日 日経MJ)

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