犯人は“EVA”
ソニーの中鉢良治社長は、ソニーの活力を殺いだ真犯人として、なんと『EVA』を挙げました。EVA(経済付加価値)は、事業利益から資本コストを差し引いた数値で、ソニーは1999年に導入しました。ほんの最近まで、ソニーの各マネージャーの最大の関心数値はこのEVAでした。
EVAは投資で資産を膨らませると目先損するという誘因を生み、研究開発や設備投資を冷え込ませるという弱点があります。また反対に、利益を生むのにどのくらい資本を使っているかを加味して真の利益を割り出すことができ、資本コストを無視視した拡大路線を阻止できるという長所があります。
今思うと、ソニーは資本コストを気にするあまり、長期的な成長戦略に必要な投資が出来なかったのでしょう。指標のバランスの取れた活用というのは難しいものですね。(参考資料:2007年1月25日 日経産業新聞)
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