したたかマクドナルド ②
マクドナルドは地域別価格を導入しましたが、客数は増加しています。
その理由のカギは『割引クーポン』です。マクドナルドは、天候や地域などの属性、商品ごとの販売動向に応じ、随時、柔軟にクーポンを携帯メール(サイト会員300万人に対して)で配賦し、需要を喚起します。これが消費者の需要を上手く掘り起こし、客数を増加させていると推測されます。
今後、サイト会員が順調に増えると(来年前半に2000万人の予定)、店頭のメニューボードに書かれた『定価』の意味は薄れていきます。原田泳幸CEOは「消費者行動は、より実勢価格(各種クーポンの利用による割引価格)に影響されるようになり、従来の定価の重みが低下していく」と解説し、「値上げや値下げではなく、実勢価格によって消費者がダイナミックに動く時代がくる」と予想しています。
大袈裟に言うと、消費者サイドの事情で価格が決るのではなく、販売店サイドが自由に価格を決定できるわけで、国内最大の外食チェーンのこの試みは、日本の外食価格の常識を揺さぶる可能性を秘めているのです。
(参考資料:2007年8月27日 日経MJ)
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