薄れた存在感
「 なぜ日本の存在感が薄れたか。ジャカルタの家電小売街に行けばすぐに分かる」 と安積敏政・甲南大学教授は言います。
冷蔵庫ではサムスン製は7種類あるのに、日本製は大中小の3種類しかありません。液晶テレビもサムスン製は横積みOKなのに対して、日本製は安全策を取り、未だに縦積み指定です。
つまり、品質に差がなくなった以上、アジアの問屋や小売店がサムスンを扱いたがるのは当然というわけです。徹底した顧客志向、細かいマーケティングで世界一のブランドを確立した日本企業は泥臭い努力をしなくなり、韓国企業にお株を奪われたというわけです。
でも、なぜに韓国企業がこんなに強くなったのに気付かなかったのか?、それは散漫さからです。韓国になど負けるわけがないとの思い込みから、経営者が現場を歩かずにゴルフをやってワインを飲んで終わりという海外視察が多く、情報の空洞化も進んだのです。要は、韓国が強くなったというよりも、日本がやるべきことをやらないだけの話なのです。
( 参考資料:日本経済新聞 2010年12月12日 )
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