バーゲンがずれる ②
百貨店の夏のバーゲンセールの後ろずれは、あるべき姿を模索しているが故に起こっているとも言えます。
90年代半ばまでは衣料品はシーズン前の先物買いが一般的でしたが、長引く不況は消費行動を一変させ、実需期になってようやく購入するのが当たり前となりました。ところがアパレル各社は需要を喚起するため、目先の収益を追う百貨店に同調する形でセール時期を前倒し続けました。このため、店頭と消費者の感覚のズレが広がっていったのです。
セール先送りの動きは、値引きに依存した集客で消耗戦を続けることへの危機感が製造段階から流通・販売まで共有されつつあることの証かもしれません。
( 参考資料:日経MJ 2012年6月1日 )
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント