ネットとリアル
ヤフー執行役員の坂本孝治氏はネット店舗とリアル店舗の強み・弱みについて、次のように説明しています。
「リアル店舗は商品そのものに触れたり、出来たての食品を買ったりできることが最大の強みです。おそらく、どのネット通販も生鮮食品で成功していないことが、これを証明している。ただし、米や水といったかさばる商品や、多種多様でリアルでは十分な品揃えが難しい自動車部品なとばネットが強い。ネットは安いと思われているが、ヤフーはリアルと互角の水準だと思う。ネットでは価格を比較しやすいので、その時に一番安く売っている店を見つけることが出来る。それが安さのイメージにつながっているのかもしれない。
そもそも両者はコスト構造が違う。リアルでは顧客が商品を殆ど持ち帰るが、ネットではそうはいかない。送料無料化の流れで負担は増大している。ただし、ネットは規模のメリットが出しやすい。リアル店舗は大きさを2倍にすれば人件費も賃貸料も2倍になるイメージだが、ネットは取扱量が2倍になっても2倍のコストはかからない。
ヤフーの通販サイトでは、リアル店舗を持つ業者のほうが売れ行きがいい。消費者は馴染みのある企業から商品を購入する傾向があるからだ。リアルの世界で磨いたノウハウには、ネットでも生きるヒントがたくさん転がっているはず。店頭の展示方法を応用したり、接客で得た情報を紹介することでサイトを充実できる。」
( 参考資料:日経MJ 2013年1月4日 )
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