2017年上期ヒット商品番付 ⑤ 下期トレンド予想

下期のトレンドカレンダーから読み取れるキーワードは 「 Ａ Ｉ 」

それは、人工知能だけではない、日本人・外国人問わず一目でアメージング　( Amazing )　と言いたくなるようなイノベーション　( Inovation )　のことです。こうした商品が広がれば、消費の起爆剤になるかもしれません。

主なＡＩヒット候補

①　ＡＩスピーカー

②　有機ＥＬテレビ

③　ドラゴンクエストⅪ

④　ジョジョの奇妙な冒険

⑤　宗像・沖ノ島と関連遺産群

⑥　大阪城

⑦　似鳥美術館

情報の洪水の中にいる今の消費者は、画期的な商品でも一目でわかる驚きがないと素通りしてしまう傾向があります。消費者をアッと言わせる番狂わせにぜひ期待したいです。

2017年ヒット商品番付 ④ 新たな価値を見せろ

平成29年上期は、大きさや豪華さなど分かりやすい価値を打ち出したモノやサービスも支持を集めました。

消費者は値が張るモノでも、今までなかった新たな価値が目に見える形で示されれば飛びつきます。そんな一例が、ポーラのリンクルショットメディカルセラムで、シワを改善すると初めて明記した画期的な化粧品でした。これまでは化粧品は「乾燥による小ジワを目立たなくする」というハッキリしない表現しか認められず、モヤモヤした気持ちを抱えつつ、様々な商品を試していた世の女性たちにとっては20グラムで16,200円という価格も高いとは映らなかったようです。

豪華さも満足感が分かりやすい。ＪＲ東日本の「トランスイート四季島」は全客室スイートというハードの豪華さに加えて、ピアノ生演奏・厳選食材の車内調理コースなどのソフトにもこだわりました。二人一室の三泊四日で最高95万円という料金にも関わらず、2018年3月までのチケットはすでに完売という人気ぶりです。

2017年上期ヒット商品番付 ③ 禁じ手に挑め

平成29年上期のヒットに繋がったのは、想像以上の充実感でした。情報がぎゅっと詰まった書籍の健闘が目立ちました。

下品と敬遠されがちな「うんこ」を登場させるという禁じ手で勝負に出たのが文響社の「うんこ漢字ドリル」。子供の興味を引き付けることに成功し、200万部を超える大ヒットとなりました。

誰も聞いているが詳しく知らないとう絶妙のスキを突いたのが、中公新書の「応仁の乱」。ＳＮＳサイトで反響が広がり、30～40歳を中心に支持を集めてヒットしました。

他にも、村上春樹の「騎士団長殺し」は1000ページを超える大作でしたが138万部のヒット、乃木坂46の白石麻衣の写真集は女性からの支持も受け21万部売れ、21世紀ナンバー１の写真集に輝きました。

2017年上期ヒット商品番付 ②

消費が今一つ盛り上がらないモヤッとした空気を稀勢の里関が吹き飛ばしてくれたように、２０１７年上期のヒット商品番付は逆境からの復活やギリギリのところで底力を見せた商品やサービスが並びました。

東の横綱の稀勢の里と同様に、西の横綱の任天堂も瀬戸際に立たされていましたが持ち運びできる据え置き型ゲーム機で見事に復活しました。松坂屋は脱百貨店で勝負をかけ、やマクドナルドもグランシリーズで土俵際の底力を見せました。そして、今まさに土俵際なのがヤマト運輸、基本運賃値上げ策で復活をかけますが、日本型サービス再考の動きが加速する可能性もはらんでいます。

上期ヒット番付を一言で表すと、それは 「消費の決まり手はハラハラや期待が交錯するドラマ」 ではないでしょうか。

2017年上期ヒット商品 ①

横 綱　　稀勢の里　　ニンテンドースイッチ

大 関　　ヤマト値上げ　　ＧＩＮＺＡＳＩＸ

関 脇　　Ｃ-ＨＲ　　タクシー初乗り410円

小 結　　藤井聡太　　平野美宇

前頭①　騎士団長殺し　　うんこ漢字ドリル

前頭②　トランプ米大統領　　美女と野獣

前頭③　マクドナルド「グラン」シリーズ　　ポテチショック

前頭④　リンクルショット　メディカルセラム　　家事代行

前頭⑤　セブン値下げ　　でか焼き鳥

前頭⑥　ミラーレス一眼 OM-D E-M1 MarkⅡ　　ヘルシオグリエ

前頭⑦　けものフレンズ　　応仁の乱

前頭⑧　料理動画　　ＤＡＺＮ

前頭⑨　サントリー天然水プレミアムモーニングティーレモン　　無果糖甘酒

前頭⑩　豪華寝台列車　　どこかにマイル

前頭⑪　ＷＢＣ　　捜査１課ドラマ

前頭⑫　スマートキャンパス　　キュキュットクリア泡スプレー

前頭⑬　昼ドラ「やすらぎの郷」　　白石麻衣写真集

前頭⑭　ブルゾンちえみ　　サンシャイン池崎