溶ける業態~実験店を追え!

2009年4月16日 (木)

わくわく広場

青果物だけでなく、パンや弁当・土産物まで幅広い商品を販売代行する農産物直売所  直売店  わくわく広場   をチェーン展開しているのが  タカヨシ  です。

タカヨシは販売する場を貸すだけで在庫を持ちません。販売代行手数料として、野菜20%、総菜パン22%、菓子30%…を取りますが、売れ残りは生産者自身が回収するので廃棄ロスが生じないという強みがあるのです。

一見、雑多に見える売場は、最先端の店作りで有名な  ヴィレッジヴァンガード  のような雰囲気です。

(参考資料:2008924日 日経MJ)

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2008年9月 3日 (水)

自動車ディラー 海外へ行く

横浜トヨペットがカナダ東部に出店、日産系の東日本カーライフグループがカナダに2店舗目をオープン、ホンダ系のVTホールティングスがタイ、マレーシア、インドでコンサルタント業を開始…と、内需型産業と見られていた自動車ディラーの海外進出が加速しています。

これは、日本発の接客サービスや店舗運営で競合店との違いを出し、現地顧客を開拓するという戦略に基づいていると思われます。

また、自動車だけでなく、小売りや食品なども、人口減による市場減少を受け、海外への進出を急いでいると言われています。

(参考資料:200893 日本経済新聞)

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2008年3月14日 (金)

自動車販売 冬の時代 ② 殻を破れ!

今春、沖縄県富見城市の大規模開発地区の中央部にトヨタ・ホンダ・スバル・ダイハツの4社の販売店が軒を連ねる『ディーラー・モール』が誕生します。

自治体からの全国初の試みを受けたディラー各社は、当初、ライバルとの提携に難色を示しました。しかし、出口の見えない新車販売不振もあり、集積メリットと相乗効果を考慮して出店に踏み切りました。

すでに何店舗かはオープンしていますが、四輪と二輪の複合店舗、中古車店などがうまく噛み合って、好調な販売実績をあげているようです。

“隣でいい工夫をしていたら、マネしてさらに工夫を加える、すると翌日はまた隣も変わっている”…この前向きな気持ちが「冬の時代」突破のカギとなって欲しいものです。

(参考資料:2008213 日経産業新聞)

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2007年7月21日 (土)

貴方だけのサプリメント

住友商事子会社のドラックストアである 住商ドラックストアーズ が展開する新店舗 コンシェルジェ・ラヴィ は健康・美容関連の専門店で、顧客の体質などに合わせたサプリメントを提供するのが特徴です。

接客や品揃えより専門性を高めて差異化を図り、厳しい競争を勝ち抜く戦略で、その柱となるのが、サプリメントのオーダーメード販売です。これは、顧客の体の悩みを聞きながら体質や希望に合った複数のサプリメントを組み合わせて提案して販売するというものです。1ヶ月の平均客単価は13,000円で、常連客ほど単価が上昇しています。

(参考資料:2007618 日経MJ)

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2007年7月 1日 (日)

都心出店のビジネスモデルを目指す

3月にオープンした大丸ピーコック東池袋店は、幅広い顧客ニーズ(マンションの住人、オフィスビルの従業員、地下鉄の乗降客)の違いを意識した店作りがなされています。

特に力を入れているのが、総菜や弁当類です。入口の側に総菜コーナーを設置していますが、昼食時の利便性を高めるために、飲料も同じ場所に陳列しています。また、マンションの住人とオフィスで働く人が求める商品は異なるので、幅広い価格帯の商品(弁当は500円から1000円まで)を揃えるようにしているのです。

また、レジ袋を電車に持ち込んでも恥ずかしくない紙製に変更することを検討していますが、これは地下鉄の乗降客のニーズをしっかりと把握しているからこそ出てくる提案と言えるでしょう。

(参考資料:200749 日経MJ)

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2007年3月15日 (木)

豊富な総菜を活かす食品スーパー

大丸ピーコックの『トルナーレ日本橋浜町店』が好調です。

従来の食品スーパーとは違う多彩な総菜が、計画比2倍の日商を生み出す集客装置となっています。

時間帯に応じて客層の異なる需要を取り込む機動力が最大の強みです。

昼は健康志向品や老舗の高級弁当など個食需要に対応した弁当・総菜、夜は、ワインやビールのツマミといった単身者の夕食向けの商品…というように売れ筋を変えて、総菜の豊富さという特徴を大いに活かしています。

(参考資料:2006102 日経産業新聞)

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2007年3月 3日 (土)

都市型スーパーを目指して

小田急商事の運営する『OdakyoOX千歳船橋店』は、500㎡の小型スーパーです。

品目数を絞り込んだ上で総菜などを店舗前に並べて、利便性を高めたのが特徴です。ポイントは、単身者向けの小容量品を多目に揃えることで、朝昼の時間帯は生鮮三品や総菜のバラ売り商品を多めに揃え、夕方から深夜については酒や弁当、パン等の加工食品を充実させています。

千歳船橋店は、人口が増加している都市部攻略に向けてのモデル店という役割を担っています。

ここでの結果から、小田急商事は、500㎡の小型スーパーの店舗フォーマットを確立し、年間23店ペースで出店を進める予定です。しかし、都市部では賃料や人件費が上昇傾向にあり、収益を出すのは至難の業であることから、出店拡大のカギは、どうコスト削減にメドをつけるか?になってきます。

(参考資料:2007219 日経MJ)

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2007年2月23日 (金)

食品スーパーとコンビニの融合

『三軒茶屋とうきゅう』は、200610月の改装に際して、広い売場(2400㎡)にあえて狭い場所を作り、買い回りしやすいように工夫しました。そして、「あたかも食品スーパーの一角にコンビニが入った」ようなイメージ作りに成功し、改装前に比べて10%も売上を伸ばしました。

中央のエスカレーターのため、売場に一体感のないハンデを逆手に取り、エスカレーターを境に分断されていた売場を作り、2つの店が入居しているような雰囲気を作り出しました。狭いスペース(280㎡)には帰ってすぐに食べられるものを並べ、入口近くにはレジも置きました。そして、広い売場(2000㎡)を歩き回らなくて済み、スムーズに買い物ができるようにしたのです。

結果として、コンビニに流れていた買い物客を取り戻しました(入口付近の売場は2030%の売上増)

また、品揃えの工夫としては、会社帰りの買い物客を惹き付けるために、総菜はカキフライやコロッケなど買い上げ頻度の高い賞品を9時まで店内調理したり、500mlペットボトル飲料を80種類としたり(改装前は40種類)、若い女性のニーズに応えることで、午後811時までの来店客を増やすことに成功しました。

(参考資料:200725 日経MJ)

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2007年2月 6日 (火)

ドラックストアと介護サービス

首都圏を基盤とするドラックストア『ウエルシア関東』が、有料老人ホームを運営する『コーディアルコミュニティ』と提携し、店舗を併設した高齢者向けマンションを展開するという形で、介護サービスに参入します。

これにより、診療所、デイサービス施設に調剤薬局、ドラックストアという高齢者向けサービス施設が隣接する賃貸マンション「ウエルシアホーム」が早ければ来春にも誕生します。ウエルシアとしては、入居者の普段の買い物はもちろん、通院の機会の多い高齢者の調剤薬局での処方せん利用増も期待でき、競合他社との差別化を進めることができます。

また、サービス事業とマンションの一体運営により、高齢者のニーズや行動をきめ細やかに把握し、新たなビジネスチャンスを発掘するという狙いもあるようです。人口減少に転じた日本では、安さを武器に広く浅く客を集める成長の方程式は遠からず成立しなくなることを考えると、今からの取り組みが重要になってきます。

(参考資料:2007122 日経MJ)

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2007年2月 5日 (月)

食品スーパーとデパ地下の融合

昨年11月末オープンの『クイーンズ伊勢丹横浜店』は、食品スーパー(SM)とデパ地下の融合を目指しています。ポイントは、“多彩な専門店で幅広く集客し、本来のSMで稼ぐ”という新しいビジネスモデルを確立できるか?です。

26の専門店を集めたテナントで集客し、SMで固定客を掴むという相乗効果を狙うわけですが、売り物の一つが“直営する生鮮品やワイン売場は対面売りでのキメ細かな接客です。例えば、ワイン売場では、常時1人は売場担当者を置き、問い合わせや料理の相談に応えます。この接客の効果もあり、酒売場の70%をワインが占めるという結果になっています。

また200510月からは従業員教育を本部主導に切り替えました。これは『クイーンズ伊勢丹』というSMの独自性を打ち出すための取り組みの一つです。

今後の課題としては“人繰り”があります。都市部を中心に人材確保が難しくなる段階で、“売場に人を多めに配置する同店の営業モデル”が見直しを迫られる可能性もあるかもしれません。(参考資料:2007129 日経MJ)

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